訪問介護 あいまい ゾーン

介護福祉士 資格証

 

こんにちは、介護福祉士みきこです。

 

私は介護福祉士として、高齢者や障がい者の自宅で生活するための支援サービスである訪問介護をしていた経験があります。

訪問介護は、利用者との密な関係性が必要不可欠であり、そのためには利用者のニーズに合わせたサービス提供がとても大切になってきます。

しかし、訪問介護には、明確に決まっているサービス内容と、あいまいなゾーンが存在。

今回は訪問介護あいまいゾーンについて私が経験したことなどを交えながら解説していきます。

 

訪問介護サービスの提供者と利用者の間のあいまいなゾーン

 

訪問介護 あいまいなゾーン

 

みきこ

訪問介護をしたことのある方なら、ほとんどの方がこの「あいまいなゾーン」を感じたことがあるのではないでしょうか?

 

訪問介護サービスを提供する側と利用する側の間には、どうしてもあいまいなゾーンが存在します。

例えば、利用者が医療機関で処方された薬を飲み忘れた場合、介護福祉士は薬の服用を促すことはできますが、実際に薬を飲ませることはできません。

そのため、どのように対処すればよいのか、介護福祉士自身も迷うことがあります。

 

また、利用者が体調を崩した場合も、どこまでが介護福祉士の責任で、どこまでが家族や医療機関の責任なのか、あいまいなゾーンが生じることがあります。

例えば、利用者が高熱を出した場合、介護福祉士は体温を測ることや、熱が下がるようにアイスノンを使うことはできますが、それ以上の対処は医療機関に委ねる必要があります。

 

しかし、介護福祉士自身がそれ以上の対処をすることもあるため、どこまでが介護福祉士の責任で、どこまでが医療機関の責任なのか、あいまいなゾーンが生じることがあるのです。

 

 

 

介護福祉士自身のあいまいなゾーン

 

介護福祉士 あいまい ゾーン

 

みきこ

介護福祉士自身においても、訪問介護におけるあいまいなゾーンが存在します

 

例えば、利用者がコーヒーカップを割ってしまった場合、介護福祉士は片付けをすることはできますが、どこまでが介護福祉士の責任で、どこまでが利用者の責任なのか、あいまいなゾーンが生じることがあります。

 

また、介護福祉士が利用者に対してサービスを提供する際には、利用者のプライバシーや個人情報を守ることが求められます。

しかし、利用者からの情報提供が少ない場合、介護福祉士自身が利用者の状況を推測することもあります。

例えば、利用者が一人暮らしである場合、介護福祉士は利用者の生活環境を把握するために、家の中を見回ることがあります。

しかし、介護福祉士が見たものが、利用者にとってはプライバシーにかかわるものである場合、どこまでが介護福祉士の責任で、どこまでがプライバシーの保護の範囲なのか、あいまいなゾーンが生じることがあります。

 

さらに、介護福祉士は利用者との関係性を構築する上で、コミュニケーション能力が求められます。

しかし、利用者が認知症や言語障害を抱えている場合、どのようにコミュニケーションをとればよいのか、介護福祉士自身も迷うことがあります。

例えば、利用者が何かを求めているが、どのようなことなのか理解できない場合、介護福祉士は利用者のニーズを把握するために、コミュニケーションの手段を模索する必要があります。

しかし、どのようなコミュニケーションが適切であるか、あいまいなゾーンが生じることがあります。

 

以上のように、介護福祉士自身においても、訪問介護におけるあいまいなゾーンが存在してしまうのです。

 

 

 

訪問介護で出来る事と出来ない事を比較

 

訪問介護 出来る事 できない事

 

みきこ

訪問介護で出来る事と出来ないことを比較していきましょう

 

以下に、訪問介護で出来ることと出来ないことを表にしてみました。

出来ること 出来ないこと
身体介護(入浴・排泄など) 医療行為(注射・薬の服用など)
食事介助 医療処置(手術・検査など)
身体機能訓練 法律問題の相談・解決
日常生活支援 重度の認知症の対応
家事全般 交通費や生活費の貸付
買い物・外出支援 訪問介護者の介護補助

 

訪問介護においては、身体介護や食事介助、身体機能訓練、日常生活支援、家事全般、買い物や外出支援など、様々な支援が可能です。

しかし、医療行為や医療処置、法律問題の相談や解決、重度の認知症の対応などは、訪問介護では出来ないことです。

 

 

 

訪問介護でケアプラン以外の事をしなければいけない場合は?

 

訪問介護 ケアプラン以外

 

みきこ

訪問介護では、原則としてケアプランに沿ってサービスを提供することが求められます

 

しかし、現場ではケアプランに記載されていないことが必要になることもあります。

その場合、介護福祉士はどのような対応をすればよいのか本当に迷ってしまいます。

 

まず、ケアプランに沿って提供されるサービス以外のことが必要になった場合は、その内容を本人や家族と相談し、訪問介護事業所の上司や担当者に報告します。

報告することで、その内容についてのアドバイスや、新たなケアプランの作成など、適切な対応ができるようになります。

 

また、本人や家族には、訪問介護サービスの内容や範囲についての理解を深めてもらうことも重要となります。

介護福祉士が、なぜそのようなサービスが必要になったのか、どのような効果が期待できるのかをわかりやすく説明することで、クライアントや家族が納得し、理解を深めることができます。

 

ただし、ケアプランに沿って提供されるサービス以外のことが必要になる場合でも、医療行為や法律上の制限があることには注意が必要です。

 

例えば、医療行為は医療従事者が行うことが必要であり、介護福祉士が行うことはできません!

また、法律上の制限がある場合には、それに従って適切に対応することが求められます。

 

 

 

訪問介護でのあいまいなゾーンの体験談と解決させた方法

 

訪問介護 あいまいゾーン

 

「訪問介護で出来る事はケアプランで決められている」という言葉には、一定の真実がありますが、これは全てではないと私は考えています。

 

訪問介護には、ケアプランに記載されていない、重要な役割があることも事実です。

訪問介護は、高齢者や障がい者などの生活を支援する重要なサービスですが、現場では時にあいまいなゾーンが発生することがあります。

 

あいまいなゾーンとは、介護の範囲ややり方が明確でなく、どうすればよいか迷ってしまう状況のことです。

 

みきこ

私自身も、ある体験からあいまいなゾーンについて考えるようになりました

 

【体験談】

ある日、訪問先で私はお年寄りの着替えを手伝うことになりました。

お年寄りは認知症が進行しており、全身の着替えができなくなっていました。私はお年寄りに声をかけ、着替えを手伝いました。

しかし、途中でお年寄りの下着を脱ぐと、尿が漏れてしまったことに気づきました。

私は慌ててタオルで拭き取りましたが、お年寄りは落ち着かなくなりました。

この状況に私はどう対処すればよいのか分からず、困り果てました。

介護の範囲はどこまでなのか、お年寄りのプライバシーに配慮した対応はどうすればよいのか、私は悩み続けました。

 

【解決方法】

私は同僚や上司に相談しました。

相談の結果、私はまずはお年寄りの状況を確認し、トイレの必要性を確認することにしました。

また、下着を洗濯する必要がある場合は、お年寄りに了解を得てから行うことを決めました。

 

このように、あいまいなゾーンに遭遇した場合は、周囲の人と相談することが大切であることを学びました。

お年寄りのプライバシーに配慮しながら、必要なケアを提供することが、どこまで自分がやっていいのか「あいまいなゾーン」が存在します。

 

自分では良かれと思っても、実際にはやってはいけない事もある事を訪問介護をしていく上で体験しました。

 

 

 

訪問介護におけるあいまいゾーンを減らすためにできること

 

あいまいゾーン 訪問介護 

 

訪問介護には、あいまいなゾーンが存在することがあります。

 

みきこ

というかあいまいなゾーンは当たり前のように存在すると私は考えています

 

そのため、介護士自身が判断する必要がある場面も少なくありませんが、そのようなあいまいなゾーンを減らすためには、以下のようなこと考えておきましょう。

 

1. 事前に詳しくヒアリングする

訪問先での状況や本人の意向など、事前に詳しくヒアリングすることが大切です。

その際、相手の言葉をしっかり聞き取り、理解できたかどうか確認することが必要です。

また、質問を適切に行うことで、あいまいなゾーンを減らすことができます。

例えば、「食べ物はどうですか?」と聞くよりも、「具体的に何を食べたいですか?」と聞く方が、より正確な情報を得ることができるでしょう。

 

2. チームで情報共有する

訪問介護においては、1人で行動することが多いですが、複数人でチームを組んでいる場合があります。

その場合は、チーム内で情報共有を行うことで、あいまいなゾーンを減らすことができます。

例えば、クライアントの状態が急変した場合に、担当者が対応した内容をチーム内で共有することで、より正確な判断ができます。

また、各職種の専門性を活かして、より質の高いサービスを提供することもできます。

 

3. 認知症の方とのコミュニケーションについて

認知症の方とのコミュニケーションは、介護士にとって非常に重要です。

しかし、認知症の方は、言葉を話すことができない場合があります。

そのため、介護士は、どのように対応すればよいか迷うことがありますので以下の点に注意しましょう。

・言葉ではなく、表情やしぐさでコミュニケーションをとる

・ゆっくりと話す

・必要に応じて手話や筆談をする

・相手のペースに合わせる

 

4. 訪問先の環境

訪問先の環境は、利用者様によって異なります。

たとえば、住宅の広さや階数、障害物の有無など、様々な条件があります。

また、環境が複雑である場合は、介護士が迷うことがあります。

 

そこで、以下の点に注意することが大切です。

・事前に訪問先の情報を把握する

・必要な機材や道具を用意しておく

・危険な場所や物を事前に確認し、対処法を考えておく

 

 

 

 

まとめ

 

訪問介護のあいまいなゾーンについてお話していきました。

事前に色々と用意していても、訪問介護ではたびたびあいまいなゾーンが現れてきます。

結論としては、自分一人で解決していく事は難しく答えを出すことも難しいでしょう。

訪問介護は一人で訪問することが多いですが、一人で介護していくわけでありません。

日頃から関係者と情報を共有し、日々問題解決に取り組んでいく事で、あいまいなゾーンを減らしていく事が出来るのです。