こんにちは♪
介護福祉士みきこ(@sato13nowa)です。
訪問ヘルパーは多くの場合、利用者の家に一人で出向きサービスを提供します。
しかし、初めて担当する利用者の家には他のヘルパーに同行して業務の説明と簡単な顔合わせくらいで、どんな利用者かよくわからない状態でサービスに入ります。
そこで今回は、訪問ヘルパーが嫌な利用者に出会った時にどうすればいいのかについて、嫌な利用者の特徴と感情的になった時の対処法を合わせてご紹介します。
是非、最後までご覧ください。
訪問ヘルパーの悩み!嫌な利用者は必ずいる!
訪問ヘルパーは基本的に利用者と一対一でサービスを行います
そのため、相手が嫌な利用者でもその場は我慢してサービスを行うしかありません。
訪問ヘルパーが嫌だと感じる利用者には具体的に以下の3つの特徴があげられます。
- ハラスメントを行う利用者
- 拒否が激しい利用者
- ただ単に自分と馬が合わない利用者
では、それぞれ詳しく解説していきましょう。
ハラスメントを行う利用者
訪問ヘルパーと利用者の一対一の密室でサービスを行う訪問介護は、ヘルパーが利用者からハラスメントを受けやすい環境と言えるでしょう。
日本介護クラフトユニオンが2018年に発表した「ご利用者・ご家族からのハラスメントに関するアンケート」によると、ハラスメントをうけたことがある介護職員は回答者2,411名のうち、74.2%にものぼります。
なお、2,411名の回答者のうち、1,236名は訪問介護従事者です。
参考 ご利用者・ご家族からのハラスメントに関するアンケートより
回答者の半数以上が訪問介護従事者ということは、利用者からハラスメントを受けたことがある訪問ヘルパーが多くいる可能性がありますね。
私も異性の利用者宅で、胸を触られるセクハラを受けたことがあります
「あれ?たまたま当たっちゃったかな?」というレベルではありません。
その場では騒がず、サービス修了後に即サービス提供責任者に報告しました。
もちろん、私の中でその方は嫌な利用者という認識になったのはいうまでもありません。
介護職は「我慢するのが当たり前」という風潮があります。
そのため、ハラスメントを受けても誰かに相談することを躊躇してしまい、訪問ヘルパーが一人で悩みを抱え込んでしまうことも…
ハラスメントは受けた本人が「これはハラスメントだ」と感じたら、それはハラスメントです。
そんな時は遠慮することなくサービス提供責任者、もしくは会社の相談窓口に相談しましょう。
拒否が激しい利用者
訪問介護の利用者は自身の自宅といったプライベートな空間に他人である訪問ヘルパーを入れることを嫌がる場合があります。
他にも、他人の手を借りたくない人や、本人の意思ではなく家族の説得で訪問介護を利用することになった人は拒否が激しいことが多いです。
「こっちだって好きであなたの家に入るわけじゃないのよ~!」と叫びたくなりますが、そこは我慢です。
私が担当した寝たきりの利用者で拒否がとても激しい方がいました。
サービスに入られるのが嫌で最初は泣きマネをしていましたが、最終的には死んだふりを…
ご家族もサービスを受けるよう毎回利用者を説得していましたが拒否が無くなることはありませんでした。
拒否が激しい利用者は無理にサービスを続けると上記であげたハラスメントや暴力に発展する可能性もあります。
拒否が激しく手が出る利用者の場合、訪問ヘルパーと利用者の双方がケガをしてしまうこともありえます。
訪問ヘルパーが理由はどうあれ、利用者にケガをさせたとなると大問題です
そのため、あまりにも利用者の拒否が激しい場合は都度サービス提供責任者に相談する必要があるでしょう。
そして、激しい拒否が長く続くと訪問ヘルパーも気持ちに余裕がなくなりますよね。
最初は平気でも回数を重ねるごとに訪問が憂鬱に感じてしまい、「嫌な利用者」という印象が強くなるのではないでしょうか。
ただ単に自分と馬が合わない利用
人には相性が良い人と悪い人がいますよね。
訪問ヘルパーといえども、ただの人です。
いざ、訪問先へ行ってみたら利用者と全く馬が合わないという可能性だってあります
利用者の何気ない一言や行動が癪に障る…
そうなると、ただ単に馬が合わない利用者が、訪問ヘルパーにとってはとても嫌な利用者となってしまいます。
仕事である以上、合わない利用者に対しても歩み寄る努力は必要でしょう。
そして、合わない利用者は合わないと割り切って平等なサービスを提供することが大切です。
私も人間、感情的になりそうな時も・・
人間…特に我慢を強いられる介護職にも、我慢の限界がありますよね。
私もついつい感情的になりそうな時があります。
仕事である以上、どうしても我慢は必要です。
しかし、基本的に一対一の訪問介護。
場合によってはサービス中に利用者の家族もいることもあるため、時に利用者家族から小言を言われることだってあります。
施設勤務だったら何かあれば、その場ですぐに他の人に変わってもらい気分転換を図ることも可能ですが、訪問ヘルパーは時間いっぱい一人で何とか平静を保ってサービスを終わらせなければいけません。
そんな訪問ヘルパーが我慢の限界で爆発しそうになった時、役に立つのが「自己覚知」です
自己覚知とは簡単に言うと自分をよく知ることです。
訪問ヘルパーは自分の考え方をよく知ることで、「自分は〇〇されると頭にくる」といったような自身の感情を把握できるようになります。
感情的になりそうな時とは、悲しみや怒りを感じている時ではないでしょうか。
その際に、自分の感情の癖を把握しておくことで客観的になり、悲しみや怒りの感情に振り回されにくくなります。
そして、自己覚知を行うことによって自分自身に余裕が生まれ、利用者のどうしても受容できない言動に対しても冷静に対処しやすくなるのです。
一人で対応する機会が多い訪問ヘルパーは仕事中、自分の感情の動きを客観的に理解できるようになりましょう。
そうすることで、仕事中のストレスも感じにくくなり、より働きやすくなります。
その後は、頑張った自分を思いっきり甘やかしてあげましょうね。
嫌な利用者に出会ってしまったら
訪問ヘルパーをやっている以上、どうしても嫌な利用者と出会ってしまうことがあります。
そんな時は以下の方法を試してみましょう。
- 利用者との付き合い方を工夫する
- 自分の考え方を変える
- サービス提供責任者に相談する
どれも大切なことですが、この3つの中で一番重要なのは「サービス提供責任者に相談すること」です
サービス提供責任者は訪問ヘルパーの訪問先を決めています。
そのため、訪問先の悩み事は些細なことでもサービス提供責任者に相談することが非常に重要です。
嫌な利用者がいるのであれば、正直に利用者のどういうところが嫌かを話して解決策を見つけていくことが大切です。
一度苦手意識をもってしまうと、付き合い方を工夫したり、自分の考え方を変えたりするのも難しいでしょう。
しかし、一人で悶々と悩むより相談することによって気持ちを切り替えられる可能性もあります。
さらに、ハラスメントの問題であれば早めに人が間に入ることによって、大きな問題に発展する前に解決する可能性だってあります。
嫌だな、と思う利用者がいたら自分のためにもサービス提供責任者に相談するようにしましょう。
でも、明らかな訪問ヘルパー個人のワガママで、利用者に対して嫌な利用者のレッテルを貼ってはいけませんよ。
まとめ
今回は、訪問ヘルパーが嫌な利用者に出会った時にどうすればいいのかについて、嫌な利用者の特徴と感情的になった時の対処法を合わせてご紹介しました。
訪問ヘルパーは介護施設とは異なり、利用者宅において一対一でサービスを行います。
そのため、嫌な利用者に出会ったとしてもその場では訪問ヘルパーが一人で対応しなければなりません。
しかし、一人で悩まずにサービス提供責任者に相談することが重要です。
訪問ヘルパーは現場業務の他にも、サービス提供責任者とのコミュニケーションを大切にし、常に相談しやすい環境を整える努力も必要ですね。