経験が浅い新人の介護士ならまだまだ課題が多いので目標の設定は簡単ですが、フロアリーダーを任されているような、中堅~ベテランの介護士さんの場合は「どんな目標設定をすればいいのか分からない。」と感じる人も多いのではないでしょうか。
本記事では具体的な目標例を紹介しながら、『フロアリーダーが目標を設定する必要性』と『介護施設での目標設定の必要性』を解説していきます。
それでは本文に進みましょう。
フロアリーダーの目標例
まずはじめに具体的な目標例を紹介します。
今回の目標例は、フロアリーダーを任される可能性の高い介護経験が5年~10年の、いわゆる『中堅介護士』の人向けに話しを進めていきますね。
介護経験が5年~10年になってくると、一定の介護技術・知識は身に付いているといえます。
ですから、介護技術・知識を高めるような目標よりも、介護士として付加価値が得られる目標を設定するべきです。
具体的にはフロアリーダーが設定するべき目標の候補としては『リーダーシップ』『介護職の育成』『資格取得』などになります
それではさっそく、それぞれの具体的な目標例をみていきましょう。
目標例①
1つ目の目標例は『リーダー向けの研修に積極的に参加する』です
フロアリーダーは介護職員をまとめる重要な役割を担っていることから、リーダーシップは必要不可欠な能力だといえるでしょう。
フロアリーダーが頼りなかったり優柔不断だったりすると、後輩の介護職員はどうすればいいのか分からず、ただただ不安になってしまいます。
またリーダーシップのある人材に対して事業所は『安心して任せられる人材』という評価をつける傾向が強いことから、将来的に管理職などにキャリアアップしたい人は上記のような目標を設定して、さまざまな研修に参加してみてもいいかもしれません。
このようにリーダー向けの研修を受け知識やスキルを磨けば、介護職員からの信頼を得られるようになりますし、将来的にキャリアアップしやすい評価を受けることができますよ。
目標例②
2つ目は『新人介護職向けの教育マニュアルを作成する』です
介護施設での新人教育の内容は事業所によってさまざまで、施設独自のマニュアルを準備しているところもありますが、介護職員に一任している事業所も少なくありません。
介護リーダーとして質の高い新人向けのマニュアルを作成すれば、長期的に見て介護職員の質の向上や数年後にリーダー格になる人材を育成することができるようなります。
またマニュアルを作成するにあたって後輩に指導する経験を積めたり、今まで知らなかった新しい知識を学ぶ機会になるので、結果的に自分も成長することができます。
介護施設にとって人材を育成するスキルがあるフロアリーダーは、とても貴重な存在です。
このような人材育成に関する目標を設定してさまざまな経験を積むことで、自分自身のスキルアップにも繋がるのでオススメです。
目標例③
最後の目標例は『資格を取得する』です
介護職としてスキルアップを目指すなら、資格を取得することをオススメします。
なぜ資格の取得がオススメなのかと言うと、資格を取得することで介護士に必要な知識が身についたり、資格手当が支給されて収入がアップするので、仕事に対するモチベーションを高めることができるからです。
「具体的にどんな資格がオススメですか?」
このような質問が聞こえてきそうなのでお答えします。
個人的にオススメの資格は『認定介護福祉士』です。
認定介護福祉士は一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構が認証している民間資格です。
介護福祉士の上位資格の位置付けで、これから需要が高まる可能性のある資格だといえます。
まだまだ認知度の低い資格ですが、逆に言うと『希少性の高い資格』なので、取得できればあなたの市場価値を高められますよ。
今後、介護福祉士が増えてくると認定介護福祉士の需要が高まってくる可能性はわりと高いと思いますので、早めに取得しておいてもいいかもしれませんね。
フロアリーダーが目標設定をする必要性
「フロアリーダーとして成長する必要はない。」
「キャリアアップには興味ないです。」
上記のように考えている人は目標を設定する必要はありません。
しかし逆に「介護士としてキャリアアップしていきたい!」「自分のスキルを磨きたい!」と考える人は目標設定したうえで日々の業務に取り組みましょう。
なぜなら、目標を設定することで仕事に取り組む姿勢が大きく変わり、目的意識を持って業務に取り組めるようになるからです。
また毎日なんとなく流れ作業のようにこなしていた業務に対して「もっと改善できないかな?」と問題意識を持てるようになります。
その結果、主体的に業務改善に取り組める人材になることができますよ。
介護施設での目標設定の必要性
介護施設における目標の設定は非常に重要です。
目標を設定することで自主的に考えて動ける人材や次期リーダー候補の育成、介護職員のモチベーションの維持・向上、チームワークの強化などの効果が期待できます
介護職員のレベルが上がれば利用者さんに提供できるサービスの質の向上が見込めますし、チームワークが良くなれば介護施設全体が活気付き、事業所活動の活性化が期待できます。
このような理由から、介護施設においての目標設定は重要だといえるでしょう。
まとめ
介護施設で働くフロアリーダーの目標設定は、すでに習得している介護技術などを高める目標よりも、自分の価値を高めることができる目標を設定するのがオススメです。
リーダーシップを高められるような目標や、介護人材を育成することができる目標を設定することで、結果的に自分の成長にも繋がります。
また取得難易度の高い資格を取得するのも、キャリアアップに繋がるのでオススメです。
介護施設での目標設定は人材育成、介護職員のモチベーションの維持や向上を図ることができるので、介護施設における目標設定は重要だといえますね。