皆さんは介護の仕事に対して、どのようなイメージをお持ちですか?
世間一般的には「きつい」「汚い」「危険」といった、いわゆる3Kの印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
実際に高齢者さんの介護は大変なことも多いですが、個人的にはそれ以上にやりがいを感じる瞬間も多いと感じます。
そこで今回は、私が「介護職を続けている理由」と「介護職の魅力」について解説していきたいと思います。
私が介護職を続けている理由
私は職業を尋ねられることが多いのですが、介護士をしていることを伝えるとほとんどの方が、口を揃えたように「大変なお仕事をされているんですね」と言います。
しかし介護の仕事は皆さんが思っているよりも、大変なことばかりではありません。
日々働くなかで「やりがい」や「楽しみ」を感じることができるので、これまで介護職を続けてこられたのかなと思っています
私が介護の仕事を続けている理由はいくつかありますが、そのなかでも特に大きな理由をご紹介していきますね。
「ありがとう」と言われるのが嬉しい
個人差はありますが、普通に生活をしていて他人から感謝される機会はそれほど多くないですよね。
しかし介護職をしていると、通常では考えられないほどの「ありがとう」の言葉を頂くことができます。
というのも現在介護サービスを利用している世代は、激動の時代を生き抜いてきた方ばかりです。
つまり若い頃に大変な思いをしてきている分、他人に感謝する気持ちが強く、ちょっとしたことでも私たち介護職に対して感謝の気持ちを伝えてくれるのです。
私は感謝されたくて介護の仕事をしているわけではありませんが、利用者さんから「ありがとう」と言われると素直に嬉しくなりますし、仕事を続けるモチベーションになっているのも事実です
利用者さんのお話を聞くことができる
利用者さんからさまざまなお話を聞くことができるのも、私が介護職を続けている理由の1つです。
当たり前ですが人生の大先輩である利用者さんは経験豊富で、数十年かけて経験してきたお話は大変興味深く、これからの自分の人生の参考になることばかりだと感じます。
戦時中の体験談や過去の大震災が起きた時のお話、現代では考えられないくらい昔は不便だったエピソードなど、利用者さんからお話を聞くことで過去から学ぶことは多いです。
このように利用者さんのお話を聞くことで過去から学び、自分が成長できる点も私が介護職を続けている理由だといえます。
困っている人の役に立てる
介護職の主な仕事内容は、利用者さんの生活支援です。
わかりやすく説明すると、困っている利用者さんのお手伝いですね。
歩行が困難な方の歩行を介助したり、自分で食事を摂れない方の食事介助をしたりと内容はさまざまですが、困っている利用者さんの役に立つことができる介護職は本当にやりがいの大きい仕事だと感じます。
「困っている利用者さんの役に立てる」ということも、私が介護職を続けられる理由の1つです
介護職はきついと言われているが・・
世間一般的にきついと言われている介護の仕事ですが、実は皆さんが思っているほど大変なことばかりではありません
とはいえ、物を扱う仕事とは違って感情や人格のある人を相手にする仕事なので「きついな…」と感じることもあります。
しかし介護に向き合うコツを知れば、介護職を長く続けることは難しくないと思います。
もちろんどの職業にも向き不向きがあるので一概には言えませんが、このコツを知ることで自分に負担をかけず、利用者さんにサービスを提供することができるようになるはずです。
私が考える『介護の仕事を長く続けるコツ』は次のとおりです。
1.自分に合った施設を選ぶ
2.介護の仕事を始めた理由を思い出す
3.目標を決めて仕事に取り組む
4.介護職のメリットを考える
5.仕事のオンとオフを意識する
1つずつ紹介していきますね。
自分に合った施設を選ぶ
自分に合った施設で働けば、介護の仕事を長く続けることができます
介護職が働く職場は『居宅サービス』と『施設サービス』の2つに分けることができ、どの職場で働くかによって勤務時間が大きく異なります。
例えば施設サービスに分類される特養の場合だと日勤や遅出、夜勤など日によって働く時間帯が変わるので、生活リズムが不規則になりやすいのが特徴です。
特養は介護職のなかで平均給与が1番高いので、稼ぎたい方にはおすすめの職場だといえますが、その一方で勤務時間がバラバラなので、子育て中のママさんなどが働くと仕事とプライベートのバランスが取れなくなってしまい、短期間で退職してしまうケースも少なくありません。
このように自分の生活リズムや、ライフスタイルに合った施設を選べば、無理なく介護の仕事を長く続けることができます。
介護の仕事を始めた理由を思い出す
介護の仕事を始めた理由を思い出すことも、長く働き続けるコツの1つ
介護の仕事を続けていると、誰でも1度は「もう辞めてしまおうかな…」と考えることはありますよね。
そんな時は自分が介護の仕事を始めた理由を思い出すことで、「もう1度頑張ってみよう!」と初心に戻ることができるのでおすすめですよ。
目標を決めて仕事に取り組む
仕事のモチベーションを保てない時は、目標決めて仕事に取り組むことをおすすめします。
目標を持たずに仕事をこなすだけだと、どうしても飽きてしまうからです。
目標を決めて仕事に取り組めば毎日の業務にハリが出て、長く介護の仕事を続けられるようになりますよ。
目標を決める時のコツは『小さな目標を設定する』こと
始めから大きな目標を設定しすぎると「こんなに頑張っているのに、ぜんぜん達成できない…」といった状況になりやすいので、比較的達成しやすい小さな目標を設定して、適度に『達成感』を感じられるようするのが、目標を決めるコツだといえます。
介護職のメリットを考える
介護職をするメリットを考えるのも、介護の仕事を長く続けるコツの1つです。
ほかの業種と比較することで、客観的に介護職を続けるメリットを感じることができますよ。
例えば介護職を続けて介護の知識や経験を積むことで、将来的に親の介護に役立てられます。
また介護保険制度について学んでおくことで、介護サービスを利用する時にスムーズに手続きを行うことができるようになるのも、介護職を続ける大きなメリットの1つだといえるでしょう。
仕事のオンとオフを意識する
仕事とプライベートを上手く切り替えることで、悩みやストレスを軽減することができるのでおすすめです
仕事の悩みやストレスをプライベートまで持ち込んでしまうと、良いことは1つもありませんよ。
仕事は仕事、休日は休日と割り切って、しっかりオンとオフの切り替えを意識することが介護の仕事をより長く続けるコツだと思います。
まとめ
実際に介護の仕事は大変なことも多いですが、それよりも「やりがい」や「楽しみ」を感じることができるとても魅力的な職業です。
介護職を続けている理由は人それぞれですが、「困っている人の役に立ちたい」「感謝されるのが嬉しい」と感じている介護士は多いと思います。
また世間一般的にネガティブなイメージが強い介護職ですが、実はほかの職業と比べて特別大変な職業ということはありません。
働く施設を選んだり、介護職を続けるメリットを客観視することで、無理なく介護の仕事を続けることができるようになりますよ。