毎日の仕事の中で「給料が安いんだよ!」って考えている介護職の方はいませんか?
もし、そのように考えているのであれば、この先もほとんど給料は変わらず、同じことを繰り返すかもしれません。
- 自分は頑張っているのに・・
- これからは介護の現場は重要・・
- 人のための仕事・・
いくら考えても現実は変わりません。
でも、この介護業界、給料が安すぎる事に我慢をしなければいけないのか?
いえいえ、そんなことはありません。
介護は直接人間相手の仕事!
この仕事で給料が安い事自体がおかしいのです。
今回は、そんな「介護職の給料は安すぎるんだよ!」って叫びたくなるアナタへ、これからどうして良いのかお話していきます。
何故、介護職の給料が安すぎると言われている4つの理由!
介護職は、高齢者や障害者などの日常生活を支える大切な仕事です。
しかし、介護職の給料は、他の職種に比べて低いと言われています。
なぜ、介護職の給料は安いのでしょうか?
その理由を、以下の4つの点から説明します。
- 介護業界の人手不足と身体的負担
- 介護事業所の収入と支出のバランス
- 介護報酬の水準と内部留保費の問題
- 非正規雇用職員の多さと待遇の差
人手不足なのに給料が安すぎる!
まず、介護業界は、人口の高齢化や介護ニーズの増加に伴って、常に人手不足に悩まされています。
介護職は、重い物を持ったり、体を動かしたりすることが多く、身体的に負担が大きい仕事です。
また、精神的にもストレスがかかることがあります。
例えば、利用者の死や介護トラブルなどです。
このように、介護職は、大変な仕事であるにもかかわらず、平均的な給料は、他の職種よりも低いです。
2023年度の厚生労働省の調査によると、介護職の平均月給は、25.8万円でした。
参考 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査 結果の概況より
これは、全産業の平均月給(30.9万円)よりも約5万円も低いです。
このように、介護職の給料は、仕事の内容や負担に見合っていないと言えますね。
介護事業所の収入と支出のバランスが崩壊!
次に、介護事業所の収入と支出のバランスについて見てみましょう。
介護事業所は、介護サービスを提供することで、介護報酬という収入を得ます。
介護報酬は、国や自治体が定めた基準に基づいて算定されます。
しかし、介護報酬の水準は、介護事業所の経営や人件費に十分に配慮されていないという指摘があります。
参考 令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果より
一方、介護事業所の支出は、人件費や物価の上昇などによって増えています。
特に、人件費は、介護事業所の支出の約7割を占めており、最も大きな負担となっています。
このように、介護事業所の収入と支出のバランスは、悪化していると言えます。
そのため、介護事業所は、人件費を増やすことができず、介護職の給料を上げることが難しいのです。
介護報酬の水準と内部留保費の問題
さらに、介護報酬の水準と内部留保費の問題について考えてみましょう。
介護報酬は、介護サービスの提供に対する報酬だけでなく、介護事業所の経営や設備の維持に必要な費用も含んでいます。
この費用の一部は、内部留保費と呼ばれるもので、介護事業所が将来的に使うために貯めておくお金です。
内部留保費は、介護事業所の安定的な経営やサービスの質の向上に役立つという考え方があります。
しかし、内部留保費が多すぎると、介護事業所が利益を貯め込んでいるという印象を与えることになります。
このように、内部留保費が多いと、介護職の給料が上がらないという不満や不信感が生まれることになります。
非正規雇用職員の多さと待遇の差
最後に、非正規雇用職員の多さと待遇の差について説明します。
介護職は、無資格や未経験でも就ける仕事があるため、パートやアルバイトなどの非正規雇用職員の割合が高いです。
2023年度の厚生労働省の調査によると、介護職の非正規雇用職員の割合は、訪問介護の場合約6割に上りました。
参考 厚生労働省 介護労働の現状より
非正規雇用職員は、正規雇用職員と比べて、労働時間が短く、給料水準も低めです。
また、昇給や賞与などの待遇も少ないです。
このように、非正規雇用職員は、正規雇用職員とは違って、安定した収入やキャリアアップの機会が少ないです。
そのため、介護職の給料が安いというイメージが強くなるのです。
以上のように、介護職の給料が安いと言われる理由は、複雑な要因が絡んでいます。
現場で働く私が感じる給料が安すぎる理由
介護職の給料は介護報酬という制度によって決まっています。
介護報酬とは、介護サービスの提供者に対して、国や自治体が支払う金額のことです。
介護報酬は、介護サービスの種類や時間、利用者の介護度などによって異なりますが、基本的には低く設定されています。
これは、介護保険制度の財政的な問題や、介護サービスの需要と供給のバランスの悪さなどが原因です。
介護報酬が低いと、介護サービスの提供者は経営が厳しくなり、給料を上げる余裕がありません。
そのため、介護職の給料も低くなってしまいます。
次に、介護職の給料は、介護職の社会的な評価の低さにも影響されています。
介護職は、身体的にも精神的にも負担の大きい仕事です。
介護職は、利用者の食事や入浴、排泄などの日常生活の援助や、リハビリやレクリエーションなどの活動の支援を行います。
また、利用者や家族とのコミュニケーションや、チームワークや連携などのスキルも必要です。
しかし、介護職は、専門性や技術性が低いと見られがちです。
また、介護職は、女性や若者、外国人などの比率が高く、差別や偏見にも直面することがあります。
これらの要因により、介護職は社会的に認められにくく、給料も上がりにくくなっています。
最後に、介護職の給料は、介護職自身の意識や行動にも関係していと私は考えています。
介護職は、自分の仕事に誇りややりがいを感じている人が多いです。
介護職は、利用者や家族から感謝や信頼を得られることが多く、人と人とのつながりを大切にしています。
しかしその反面、介護職は、自分の給料に不満や不安を抱えている人も多いです。
介護職は、自分の給料に対して、交渉や要求をすることが少ない(できにくい)のです。
この状況が変わらなければ給料を上げる事なんて難しいでしょう。
安すぎる給料を上げる方法
介護職の給料を上げる方法は、どのようなものがあるでしょうか?
介護職は、高齢者や障害者の生活を支える大切な仕事ですが、給料は低く、労働条件も厳しいという現状があります。
そこで、介護職の給料を上げる方法について、いくつかの例を挙げてみましょう。
これは辞めなさい!?
サービス提供責任者や生活相談員、ケアマネなどの資格を取得する方法があります。
これらの資格は、介護の専門性や責任を高めるもので、給料にも反映される場合があります。
しかし、これらの資格を取得するには、勉強や試験に時間とお金がかかりますし、資格を持っていても、必ずしも給料が上がるとは限りません。
実際には、資格による給料の差は、平均で月に1万円程度と言われています。
また、資格を持つことで、業務の範囲や責任が増えることもあります。
そのため、資格を取得するだけで給料を上げることは、難しいと言えるので私は勧めません。
少しでいいから手っ取り早く給料を上げる
手っ取り早く給料を上げるには、夜勤を増やす方法があります。
夜勤は、日中の勤務よりも給料が高くなる理由は、夜勤手当や深夜手当などの割増があるからです。
しかし、夜勤を増やすことには、デメリットもあります。
夜勤は、人によってですが体力的にも精神的にも負担が大きく感じる場合があります。
睡眠不足や生活リズムの乱れなどが原因で、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
また、夜勤は、家族や友人との時間や趣味の時間を減らすことにもなります。
そのため、夜勤を増やすことで給料を上げることは、生活の質を下げることにもなるかもしれません。
確実に給料を上げるには?
最初に考えるべきことは、自身のスキルと資格を向上させることです。
先ほどは資格を取る事を勧めない話をしましたが、資格を取る=スタート地点であって、資格取得で給料を直接的に上げたいと思わない事です。
確かに資格手当で数万上がる可能性はありますが、それは一時です!
あくまでスタートラインであり、その後の経験とスキルの向上が重要だからです。
そして、次に考えるべきは、現在の職場での給料上昇の可能性です。
もし、現在の職場で給料が上がる見込みがない場合、他の施設への転職を考えるべきです。
アナタがいくら頑張っても、二人分働いたとしても、給料が急激に上がる事はありません!
転職は、給料を上げるための非常に現実的な手段です。
しかし、転職を考える際には、ただ給料が高いからという理由だけでなく、自分のキャリア目標や働きやすさも考慮に入れるべきです。
まとめ
介護職の給料が安すぎる現実と対策をお話していきました。
今の職場で納得のいく給料がもらえていないのであれば、この先も現状はほぼ変わらないのが介護の現場です。
さて、ここで一つ疑問が浮かび上がります。
「何年たっても給料がほとんど上がらない現状に、あなたは納得できますか?」この問いに対する答えが「NO」であるなら、あなた自身の手で給料を上げるための行動を起こす時が来たのかもしれません。