こんにちは、介護福祉士みきこです♪
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)。
初めて聞いた時「LIFEって生命?」って思ってしまったのは私だけでしょうか?
LIFEは「Living Independence for Elderly」の略で、今の介護に必要なサービスだと私は考えています。
必要とは言え
理解しにくく科学的介護推進体制加算(LIFE加算)は今は必要ない・・・。
もしくは、うちでは考えていない・・。
そんな施設も多々あります。
今回は、科学的介護推進体制加算(LIFE加算)をわかりやすく解説し、メリットや今後についてもお話していきます。
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)が必要になった理由
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)が必要になった理由には様々なものがあります
先ず一つはこれからますます超高齢化社会を迎え介護を必要とする人が増えて行く事が考えられるのです。
日本では高齢化社会を単に迎えているだけにとどまりません。
そこに加えて超少子化社会の到来が目前であり、介護現場で従事する労働者の絶対的な人不足が懸念されているのです。
後期高齢者に対して若い労働者の絶対数が少ないとなると、質の高い高度な介護を提供することは非常に困難になります。
こうした事を踏まえ高齢者の自立を支援しつつ質の高い介護サービスを提供するべく、科学的介護推進体制加算(LIFE加算)が必要になってきたと言われているのです。
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)は新設された制度であり、まだまだ広く詳しく理解されてはいません。
主に介護老人保健施設の利用が多く7割越えになって居ますが、通所介護では5割程度の活用にとどまっているのです。
科学的介護推進体制加算 特養7割、老健8割、デイ5割
基本加算である「科学的介護推進体制加算」の算定状況は「算定予定」までを含むと特養で7割、老健で8割、通所介護で5割だった。
一方で、データの取り込み負担などで利用申請する予定のない事業所も特養で1割、老健で7%、通所介護で2割あることも分かった。
制度自体に理解していない人も多く、どのように利用すればいいのかわからない介護現場も少なくありません。
各介護施設などが広く深く理解し、利用することで我々日本人が高齢になって質の高い自立支援やサービスを受けられることになっていくのです。
こうした周知徹底やPR、そしてサポートがもっと国や行政に求められています。
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)をわかりやすく解説すると
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)を分かりやすく解説していきましょう
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)とは高齢者の尊厳を保持しつつ介護保険法にのっとって、自立した日常生活を支援することを理念としています。
これが前提で、科学的介護推進体制システムLIFEへのデータ提出とフィードバックを行っていきます。
PDCAサイクルを推し進めサービスやケアなどの向上を図っていきます。
そしてこうした取り組みを数値で加算していく評価システムを指しているのです。
これによって科学的根拠に基づいた介護が実践されるともいわれています。
LIFEに集められ蓄積された数値のデータは、分析されるようにもなっていまうす。
分析されることで、高いサービスや介護のレベルが一律に担保されたり、改善や変更なども迅速に行うようになっていきます。
つまりは日本全国どこの介護施設にいても、レベルが均一に担保された質の高いサービスや介助を受けられるようになっていくシステムでもあります。
実際介護施設に入所させなくても、本当は自立できる高齢者なのではないかと言ったことも、早期に見つける事が出来その患者さんにふさわしいライフスタイルを営めるようにもなっていきます。
こうしたことが実現すると、人手不足の解消や、人員削減なども実現し、介護保険の無駄遣いを削減する事にもつながります。
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)は、こんな時に使える
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)は、介護職がより専門的な知識や技術を身につけるための支援制度であるため、例えば以下のような活用方法があります。
お年寄りに食事の介助をするスタッフが、LIFE加算を活用して、食事介助の技術向上のための研修を行いました。
この研修では、お年寄りの嚥下(えんげ)障害(食べ物を飲み込むことが難しい状態)についての知識を深め、食べ物の種類や調理法、食事の進め方などを改善することで、お年寄りの健康維持に役立つ食事を提供することができるようになりました。
お年寄りの移動やトイレ介助に関するスタッフが、LIFE加算を活用して、移動介助のための専門的な機器やトイレ用具を導入しました。
これにより、介助の負担を減らし、より快適な生活環境を提供することができるようになりました。
このように、LIFE加算は、介護サービスをより科学的に、専門的に提供するための支援制度として、介護サービスの質の向上に貢献しています。
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)のメリット
科学的介護推進体制加算(LIFE加算)によってもたらされるメリットは沢山あります
その一部、科学的介護推進体制加算(LIFE加算)のメリットを具体的にご紹介していきましょう。
まず一つは、介護のサービスや質がPDCAサイクルによって向上していくメリットが有ります。
一人の高齢者が介護施設を利用するごとに、LIFEにその都度データが数値化され入力されていきます。
すると施設の見直しや、スタッフの対応、トラブルや問題、人員配置の問題点、時間やコストなどすべて数値化され、見直すことが非常に簡単に成り、すべてが可視化出来て施設全体で情報を共有することもできます。
そうなるとすぐに問題点がクリアになって浮き彫りと成り、すぐにその問題に対し改善策を講じられるようになっていくのです。
これこそが科学的介護推進体制加算(LIFE加算)が目指すPDCAサイクルであると言えるでしょう。
この制度により施設の質が向上したところは数えればきりが有りません。
二つ目のメリットは、LIFEの使用は無料でおこなえるうえ、加算取得によって施設が収益を得られるようにもなります。
蓄積した膨大なデータをもとに、人員配置や人の削減、無理や村の削減なども可能となっていき、施設の安全経営にもつながるようにもなります。
経営も安定し、サービスの質も向上し、施設にとっても高齢者にとってもメリットが大きいと言えます。
今後、科学的介護推進体制加算(LIFE加算)はどのようになっていく?
今後、科学的介護推進体制加算(LIFE加算)はどのようになっていくかは多くの人が気になっているのではないでしょうか?
今後はますますデータが蓄積され分析力も長けるようになっていくので、よりサービスの質の向上が見られるようになるのは言うまでもありません。
しかし高齢者が増える一方で、子供の数が激減し労働者人口も減少して行く事が予測されているので、データ数は今がピークに徐々に落ち込んで行く事も予測されます。
介護施設で働く人口の絶対数も減るので、今後今まで蓄積したデータが未来に生きるデータであり続けるかは未知数です。
それに代わり、人工知能AIやロボットの活躍が介護の現場では期待されています。
介護ロボットの開発が日本のみならず世界中で進んでおり、人口の少ない日本ではこうした介護ロボットの導入は遠い未来では有りません。
今度は介護ロボットのサービスや質をLIFEに数値化して入力し、蓄積や分析が進んで行く事が予測されます。
ロボットとLIFEと直結させ、より迅速にリアルタイムにデータ入力や分析が可能と成るでしょう。
ただしロボットは、人間のマンパワーと違って、サービスの心やおもてなし精神が備わってはいません。
無機質な介護サービスの提供が予測され、それが高齢者にとって本当に良いサービスであるかなど、まだまだ課題が残るのも事実です。
まとめ
今後、科学的介護推進体制加算(LIFE加算)は高齢者の尊厳を保持し、介護保険法にのっとって制定されました。
LIFEに日々データを数値化して蓄積していき、データ分析を行ってPDCAサイクルを実践していく制度です。
このことにより介護施設でのサービスの質の向上や介護職の確保・定着を促進することもできます。
人員削減や無理や無駄の削減にもつながり、収益を得られるほか施設の安全経営も実現できます。
ですが、人口激減の日本にあって介護現場での労働者人口が激減するので、LIFEのデータ蓄積も減少の一途をたどっていくでしょう。
それに代わり介護ロボットやAIロボットが活躍し、それらのデータが蓄積されサービス向上に生かされる日が来ることが予測されると私は考えています。