介護職は転職しやすいって聞くけど正社員になるには何を意識すればいいのか知りたい、という方も多いのではないでしょうか。
介護現場は人手不足が深刻な現場が多く、転職先は比較的見つけやすい業界といえます。
しかし、目についた求人にすぐ飛びついてしまうと思わぬ落とし穴にハマってしまう可能性も。
今記事では、介護職で正社員になるには何を意識すれば良いか、正社員になれない場合にどうすれば良いか紹介します。
介護職が正社員になるには?意識しておくこと5選
さっそく介護職で正社員になるには何を意識すればいいのか、ポイントを5つに絞りみていきましょう。
正社員になるには職場は慎重に選ぼう
介護職で正社員になるには、働き口(求人数)自体は多いですが、その分慎重に選ばなければなりません。
介護業界の有効求人倍率は高く、買い手市場と言えます。
厚生労働省の資料によると、2020年9月の介護業界の有効求人倍率は3.82になっています。
参考資料:厚生労働省:https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/G35-202009.pdf
これは1人に対し3.82社分の求人がある、ということになり1人につき3社以上の需要があることを表しています。
全体平均の有効求人倍率は、年間を通じて1.6倍付近を推移していることからも、その数値の高さが分かります。
とはいえ、職場環境の改善する取り組みは職場によって差があるのが実情です。
積極的に働きやすい職場になるよう改善を試みてるところもあれば、現場の負担が大きく劣悪な環境なところも存在します
正社員で働く場合、職場が合わずすぐに転職することになると、職歴が傷つくなどデメリットになる可能性も。
介護で正社員を目指す際、職場は慎重に選びましょう。
職員との連携を意識しよう
「介護職はチームプレー」といわれるように、職員との連携は重要なので、正社員になるには強く意識する必要があります。
・食事支援
・入浴支援
・排泄支援
・レクリエーション
その他にも、介護は多くの業務をこなす必要があり、1人で全てをカバーすることはできません
常に周囲の職員と連携しながら、安全に質の高い支援を目指す必要があります。
したがって、「あの人は好きじゃないから会話はしない」といったような個人的な感情を仕事中に出すのは避けなければいけません。
どのような場合でも、常に職員と連携しながら支援業務にあたることを意識しましょう。
介護以外の業務も覚悟しよう
介護職を志して働き始めた方は、介護に少なからず興味があったり、好きだったりすることが多いと思います。
しかし、正社員になるにはそれだけやっていればいいという訳ではありません。
例えば書類作成です。
・毎日の日誌・記録
・ヒヤリハット報告
・個別支援計画作成
・モニタリング資料
上記のように、書類1つとってもさまざまま種類のものを業務としてやらなければいけません。
ときには、介護以外の業務が積み重なってしまい、残業しないととても終わらないというケースも少なくありません
介護以外の業務も、間接的とはいえ利用者のためにつながるものです。
介護といってもさまざまな業務があることを念頭に入れておきましょう。
異動がある可能性を考慮しよう
正社員として雇用された場合、職場の規模にも寄りますが異動が発生する可能性があります。
大きな組織であればあるほど、さまざまな施設がありより適切な運営をおこなうために異動が伴うことはあります
「別のところで経験が積める」とポジティブに捉えられる人であれば良いですが、「今の部署でもっと働き続けたい」と感じる場合はある程度の覚悟が必要です。
場合によっては、事務作業の配属先など畑違いの場所で働くことになるというケースも。
心の準備をしておき、異動を前向きに捉えられるようにしておきましょう。
介護資格の取得を視野に入れよう
長期的に安定して働くために、介護資格の取得を視野に入れましょう
介護という仕事は、資格がなくても正社員で働くことが可能です。
とはいえ、近年では「資格手当」といった資格をとっているいる方が有利になる給与制度を取り入れているところも多くなってきています。
「介護福祉士資格を取得するか悩んでいるんだけど、介護福祉士の資格手当ってどれくらい支給されるの?」こんな疑問をお持ちではありませんか? 実は、介護福祉士の資格手当は一概に「いくら支給されます」 …
資格のメリットはその他にも
・転職で有利になる
・出世に有利にはたらく
といったものもあります。
これから介護業界で永く働く場合は、自分に合った資格を見つけ、取得を視野に入れることをおすすめします。
実は介護職は未経験でもなりやすい
介護職で働こうと思った場合、未経験であってもハードルは決して高くなく、働き始めることができます。理由を3つ紹介します。
無資格でも働ける
「正社員になるにはこの資格がないといけない」ということはなく、無資格であっても働くことは可能です
介護求人を見てもわかるように「未経験・無資格歓迎」といった条件のところが多くあります。
「介護の仕事に興味があるけど無資格でやっていけるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。 何事も最初の一歩は躊躇してしまうと思います。 しかし、別業界から介護士として働き始め活躍され …
資格が必要な一部の仕事以外は、これまで介護に関わったことのない方でもチャレンジすることができます。
さらに、介護職は未経験からでも他業界に比べ正社員になりやすいというメリットもあります。
実際に異業種から転職して正社員として新しい一歩を踏み出す方も多く、コロナ禍などで職を失った方の転職先として選ぶ方もいます。
未経験でも役に立つの?と感じるかもしれませんが安心してください。
介護業界の方であっても経験を積み、多くの介護現場で戦力になっていきます。
幅広い年齢の方が活躍している
介護職という仕事は若い方はもちろん40代・50代からの転職も積極的に受け入れているところが多くあります。
また、主婦の方であっても家事や育児のスキルなど、これまでの経験が活きてくる場面も多々あります。
年齢がネックになってなかなか転職先が見つからない、という方も介護業界であれば敷居が下がり、条件に合った求人が見つかります
もちろん若い方も歓迎です。興味のある方はどんどん挑戦してみましょう。
経験に応じてステップアップできる
介護業界には、経験に応じた資格が多くあります。
一例を紹介します。
・介護初心者向けの「介護職員初任者研修」
・上位資格で介護福祉士を取るために必要な「実務者研修」
・国家資格の「介護福祉士」
などが代表的な資格になります。
将来の展望やスキルアップにあわせて取得が可能で、さらに資格は給料アップにもつながります。
仕事を続けながらステップアップできるので成長を実感できる業界といえます。
今現在正社員になろうとしてもなれない方は
とはいえ、家庭の都合などで正社員として働くことはできない、という方もいるでしょう。
そのようなときは派遣社員やパート・アルバイトとして働らくことも可能です。
そこで、それぞれの雇用形態について紹介します。
契約社員の働き方について
契約社員の場合、一定期間での契約更新が行われます。
正社員との最大の違いは、職場ではなく派遣会社と契約を結ぶ点です
契約期間は、基本的に1〜5年が一般的ですが、中には「無期雇用派遣」では雇用期間の制限がない場合もあります。
職場によっては契約社員から正社員への登用しているところもあります。
派遣社員の場合、給与は時給制になります。
勤務形態としては週2~3日の限定勤務や、フルタイムまで幅広く選ぶことができ、ライフスタイルに合わせることができます。
パート・アルバイトの働き方について
パート・アルバイトの場合、給与は時給制で、自分の都合によって勤務日数や時間を選択できます。
扶養内で働きたい、といった場合でも調整しながら働くこともできるでしょう。
長く働くことによって正社員の依頼をされる可能性もあります。
正社員としてなかなか良い求人が見つからない、という方はまずパートから働き始めるのも手段の1つです
まとめ
介護職で正社員になるには何を意識すれば良いか、正社員になれない場合にどうすれば良いか紹介しました。
一昔前の日本では正社員でなければならない、ような風潮がありました。
しかし、多様な生き方が広がりを見せる中、その人にあった働き方が浸透しつつあります。
無資格でも働くことができる介護職において、正社員になることは比較的敷居が低い業界といえます。
今回紹介した意識しておきたいことが大変そう、と感じたらまずは派遣やパートとして働いてみるのもおすすめです。
自分に合った働き方を見つけ、介護業界でキャリアアップしていくことを祈っています。