シングルマザーの方、仕事だけでなく子育てや近所付き合いなど多忙な毎日を送っていることとお察しします。
その中でも介護の仕事に就いている方はシフトに穴を空けられない、早番・遅番などの変則勤務といったように、子育てしにくい環境におかれている場合も少なくありません。
今記事では、シングルマザーで介護職はきつい実態から、介護職ならではのメリット、きつい時の対処法を紹介します。
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本当にきつい?シングルマザー介護職の実態4つ!
・「子持ちだからって急に休まれても困る!」
・「また子供が理由で休みですか」
シングルマザーで介護職として働いている方で、上記のような言葉を言われたことはないでしょうか
現在の日本は、さまざまなひとり親に対して政策がなされている一方、まだまだ子育てをしながら働く環境が整っていないのが実情です。
それは介護職として働いている方も例外ではありません。そこでシングルマザーが介護職で働く場合の実態を4つ見ていきましょう。
実態①人手不足
介護施設はその離職率の高さから、常に人手が足りていない状況です。
令和3年7月に厚生労働省が発表した介護人材確保に向けた取り組みによると、2023年度には約233万人の介護職の人材が必要というデータが発表されています。
令和3年7月9日に第8期介護保険事業計画の介護サービス見込み量等に基づき、都道府県が推計した介護職員の必要数を公表しました。
これによれば、
・2023年度には約233万人(+約22万人(5.5万人/年))
・2025年度には約243万人(+約32万人(5.3万人/年))
・2040年度には約280万人(+約69万人(3.3万人/年))※()内は2019年度(211万人)比
の介護職員を確保する必要があると推計されています。
これは、令和元年度の211万人より、さらに約22万人の人材の確保が必要になるとされています。
実際の現場においても、1人休めば他の人にその分のしわ寄せがいきます。
・起床、就寝支援
・食事介助
・オムツ交換などの排泄支援
・入浴介助
このような支援は人員が減ると、当然残った職員が負担することになります。
人数に余裕がなくギリギリの人数で回している現場が多い介護業界。
子供の急な体調の変化などで仕事に行けなくなた場合、気軽に休みづらいと言いにくい環境といえます
実態②女性社会がきつい
介護施設のほとんどは女性が半数以上を占めています。
厚生労働省の調べでは、介護職員の男女比は約2.5:7.5・訪問介護員は約1:9と女性の割合が多くなっています。
「女性社会」といえる介護現場では、女性だからこそシングルマザーの立場に理解を示してくれる職場もあるでしょう。
しかし一方で、女性ゆえに嫌がらせが発生してしまう職場も存在するのも確かです。
例えば、保育園から、子供の発熱などの体調不良の急な呼び出しがあり、早退せざるを得ない時に
「なんとかならないの?」
「抜けたシフトはどうする?」
といった、愚痴や小言を言われてしまうケースがあります。
その他にも、他のスタッフから「明らかに対応が違う」といったような理解を得られず、つらい思いをされる場合もあるようです。
一概にはいえないものの、女性社会である介護現場ではシングルマザーであるゆえにこうした悩みが起こりやすいという実情があります
実態③給料が足りず生活が苦しい
介護職は給料が少なく、子供を含めた生活費を稼ぐことができなくてきついという実態もあります。
介護職は、他の業界と比較して給料は安い傾向にあります。
さらにシングルマザーであれば夜勤勤務が難しい場合が多く、そうなると夜勤手当といった給料に大きく影響する上乗せを受け取れません。
さらに、子供にかかるお金も必要になります。
・教育費
・食事代
・洋服や靴代
といったように1つひとつの出費はバカになりません。
満足な貯蓄に回すこともできず、将来不安がつのっていく…と悩んでいるシングルマザーの方も多いのではないでしょうか
実態④子どもと過ごす時間がない
介護施設の中には、土日祝日も営業している施設が多くあります。
例えば、特別養護老人ホーム(特養)などの入所施設では、24時間利用者の生活支援をする必要があるので、その分職員の確保が必要になります。
土日祝日に出勤する場合、子どもを休みが合わず子供と過ごすことができません。
シングルマザーで介護職として働く人の中では、子どもと過ごす時間を確保できないと悩んでいる方がいるのも確かです
シングルマザーが介護職で働くメリット
ここまで見ると、シングルマザーが介護職として働くのは厳しいというイメージが沸くかもしれませんが、介護で働くメリットもあります。
つづいて、シングルマザーが介護職で働くメリットを紹介します。
・資格がなくても求人がたくさんある
介護職は無資格・未経験であっても多くの求人があり、転職しやすい職業の1つです。
求人をみてみると「無資格歓迎」といったような内容のものが多くあることが分かります。
働きながら資格を目指すこともできるので、無資格で介護職になり段階を踏みながら資格を目指す、といったキャリアを目指すことができます
・働き方を選ぶことができる
介護職は、働き方が選ぶことができることも大きなメリットです。
正社員、契約社員、派遣社員、パート・アルバイトと、生活に合わせ柔軟に働き方を選べます。
勤務形態は、早番・遅番・夜勤のような変則勤務のところも多いですが、理解ある職場であれば子どもの成長に合わせ勤務時間を選べることもできるでしょう。
対処法!シングルマザーでも働きやすい環境を整えよう
現在きつい・つらいと苦しんでいるシングルマザーの方に向け、具体的な対処方法を紹介します。
「シングルマザーだから仕方ない…」そう思われている方も、解決方法があるので是非参考にしてみてください
職場から理解を得る
職場から理解を得ることが働きやすい環境をつくる有効な手段の1つです。
育児に対して理解が足りない職場だと、学校行事はもちろん子供が急に病気になってしまった時に早退や休暇の申請はしづらい雰囲気になりがちです。
しかし職場の理解を得ていることで、急な子どもの対応もとりやすくなります。
上司や管理者に相談し、どのような働き方がお互いにとっていいのか考えを共有する機会をつくってみましょう。
公共サービスを活用する
子どもの預かり先を確保することで働きやすい環境を整えることも可能です
両親の協力を得られる環境ならお願いしやすいですが、そうではない方は公共などの預かりサービスを有効に活用することで、働く時間をある程度確保することができます。
代表的な預かりサービスを紹介します。
・保育園
いわずと知れた保育園です。
最近では、児童待機問題で「本当に預かってくれるの?」と疑問に思うかもしれません。
しかし、シングルマザーなどひとり親で働いている方は優先順位が高くなる傾向にあるので積極的に活用したいです。
・緊急保育
保護者の突然の事故や病気で入院が必要になった場合や、冠婚葬祭などで一時的に保育が必要な時に利用できます。
自治体や保育施設によって様々なので、一度自治体のホームページで確認してみましょう。
注意点として、通常は保育園に通っていない子どもが対象となっています。
・リフレッシュ保育
育児による心身の負担を軽減するために、一時的に保育をお願いしたいときに利用できます。
自治体や保育施設によって内容が異なるのでお住いの自治体のホームページを確認してみましょう。
・保育ママ
保育ママとは、家庭福祉員のことで地方公共団体から認定されている資格所持者が自宅で子どもを預かります。
基本的には月曜日~土曜日となりますが、自治体によって土曜日は預かっていないなどの違いがあり、事前に確認をしておくことをおすすめします。
保育時間は基本的に8時間ですが、自治体や対応する保育ママにって時間は変わるので事前確認が必要です。
自分の環境に合った転職先を見つける方法
現在の職場で「子育てするのは無理」と判断した場合は、思い切って転職を検討してみましょう。
介護業界においても働き方改革の動きが少しずつみられ、シングルマザーの方にとっても働きやすい環境を整えようと動き出している職場もあります。
先ほども紹介した通り、介護職に就くには未経験、学歴不問、無資格でも可能と敷居が低いのが特徴です。
また、多くのところで人手が足りていないところが多く、転職しやすい業界でもあります。
しっかりとシングルマザーに理解のある職場に出会うことができれば、急な子どもの体調不調といったときに、理解してくれることでしょう。
夜勤が難しい場合は、デイサービスといった日中介護の施設を狙って探してみるといいかもしれません。
「自分の力では思ったような転職先が見つけられない」と考えるのであれば介護職に特化した転職サービスを利用しましょう
自分の状況を伝えることで、条件に見合った転職先を無料で探してくれます。
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まとめ
シングルマザーで介護職はきつい実態から、介護職ならではのメリット、対処法まで紹介しました。
シングルマザー、いわゆるひとり親家庭の政策や支援は十分とはいえず、大変な思いをしている方も少なくありません。
本記事を最後までご覧いただいた方も職場・子育て・プライベートのバランスが上手くいかず苦しんでいる方も多いのではないでしょうか。
介護は、シングルマザーにとってはきついと感じる瞬間が多い反面、理解を得られる職場を選ぶことで勤務時間の融通がきき、周りのフォローを期待することもできます。
自身の、またお子さんにとって良い職場環境を改善するために何か行動を起こしてみることをおすすめします。
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