皆さんこんにちは、介護福祉士みきこです。
2015年の介護保険制度の改正で「地域包括ケア」の取り組みが始まりました。
国が在宅介護や在宅医療を推進していることから、訪問ヘルパーの需要は年々増加しています。
しかし、訪問ヘルパーとは実際にどんな仕事をしているのでしょうか。
そこで、本記事では訪問ヘルパーの仕事内容を解説していきます。
他にも、訪問ヘルパーとして働いていた私の一日のルーティンや、訪問ヘルパーになる方法についても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
訪問ヘルパーの仕事内容とは?
訪問ヘルパーとは訪問介護員として利用者の自宅へ訪問し、日常生活の援助を行う仕事です
訪問ヘルパーの仕事は大きく分けると、以下の3つに分けられます。
・身体介助
・生活援助
・通院・外出介助
上記の3つについて説明していきます。
身体介助
身体介助は排泄や食事、入浴など、身体に直接触れて行う介助です。
それに伴う準備や片づけ、服薬介助も身体介助に含まれます。
身体介助は生活援助、通院介助と比べて時給が高い傾向があります。
生活援助
生活援助は掃除、洗濯、調理、買い物などの家事援助です。
日々の生活で行う家事をイメージしていただくと、わかりやすいでしょう。
身体に直接触れない範囲の身の回りのお世話を行い、利用者の日常生活を援助します。
通院・外出介助
通院介助は利用者が通院する際に同行する、居宅外で行われるサービスです
通院介助では、公共交通機関や訪問ヘルパーの運転する車で利用者の病院受診に同行します。
また、外出介助では日用品の買い出しや選挙の投票の同行などがあります。
なお、訪問介護には介護保険サービスと自費サービスがあり、両者は行えるサービスの範囲が異なります。
介護保険サービスでは、できる事できない事が決まっていますが、自費サービスはそのできない事を提供できるサービスです。
例えば、介護保険サービスでは行えないエアコンの掃除を自費サービスでは行えます。
訪問ヘルパーの私のルーティンをご紹介
ここでは私が訪問ヘルパーだった時の1日のルーティンをご紹介していきます
私は登録ヘルパーとして、一日平均5件ほど訪問しています。
今回は、6件訪問する特に忙しい一日のご紹介です。
起床後から勤務開始まで
5:30 起床、昨晩部屋干しした洗濯物を畳む
5:45 前日に事業所から送られてきたメールで今日の訪問先を再確認
5:50 自分の支度をする
6:15 子供を起こす
6:30 朝食の準備
6:45 朝食を食べる
7:00 子供の登園準備
7:30 食器を洗う
7:50 家を出る
8:10 子供を保育園に預ける 一件目のお宅に向けて自転車で出発
仕事開始~終了まで
8:30 1件目の利用者宅到着 サービス開始
デイサービス送り出し
9:00 1件目終了 自転車で移動
9:15 2件目の利用者宅到着 サービス開始
掃除
9:30 2件目終了 自宅に帰る
9:45 帰宅
10:35 自宅を出発
11:00 3件目の利用者宅到着 サービス開始
調理・掃除
11:45 3件目終了 自宅に帰りお昼休憩
12:50 自宅を出発
13:00 4件目の利用者宅到着 サービス開始
入浴介助
14:30 4件目終了 自転車で移動
14:40 5件目の利用者宅到着 サービス開始
掃除
15:25 5件目終了 事業所へ移動
15:35 事業所で休憩
15:50 事業所出発
16:00 6件目の利用者宅到着 サービス開始
清拭・おむつ交換・着替え
17:00 6件目終了 本日のお仕事終了
仕事終わり~就寝まで
17:20 子供を保育園に迎えに行く
17:40 帰宅 自分の着替え・夕飯の準備
18:30 夕飯
19:00 子供と録画した子供番組を観る
20:00 お風呂に入る
20:30 子供と遊ぶ
21:00 子供を寝かしつける
21:30 洗濯物を回す 残りの家事を片付けて自由時間
22:30 就寝
私が訪問ヘルパーだった時の1日のルーティンをご紹介しました
もう少し件数が少ない日はその分、自宅での待機時間が長くなります。
そんな時はその時間にスーパーで買い物を済ませたり、夕飯の下ごしらえをしたりと時間を有効に使うように心がけています。
しかし、雨の日はレインコートを脱いだり着たりで移動時間が慌ただしくなりがちです。
そんな時は無理せず待機時間は、自宅でゆっくりするようにしています。
また、春や秋の気候が良い日は、自転車移動がとても気持ち良いです。
季節を感じることができるのは、訪問ヘルパーの仕事の良いところの一つかもしれません。
訪問ヘルパーが心掛ける事
訪問ヘルパーが心がけることとして以下の4点があげられます。
・サービスの時間を守る
・仕事の範囲を理解する
・コミュニケーションを密にとる
・常に笑顔の介護
それぞれ詳しく説明していきます。
サービスの時間を守る
訪問介護はサービスの時間が決まっています
そのため、必ず決められた時間内にサービスを終わらせなければなりません。
だからと言って早く終わらせれば良いという訳ではなく、あくまで設定された時間通りにサービスを提供する必要があります。
例えば、「45分のサービスを40分で終わらせる」ということが続くと、指導が入ります。
45分のサービスは不要と考えられ、30分のサービスに変更となってしまう場合もあるのです。
そうすると、事業所の利益も減ってしまいますよね。
また、利用者にも「時間を守らないルーズな訪問ヘルパー」という印象をあたえかねません。
これらのことから、サービス時間はしっかりと守る必要があります。
仕事の範囲を理解する
介護保険サービスの場合、訪問ヘルパーにはやってよい仕事と、やってはいけない仕事があります
訪問ヘルパー一人一人が仕事の範囲を理解していないと、「他のヘルパーはやってくれた!」と利用者とトラブルになってしまう可能性があります。
そのような事が無いように、訪問ヘルパーの一人一人が仕事の範囲を正しく理解することが重要です。
コミュニケーションを密にとる
訪問ヘルパーは利用者やその家族とコミュニケーションを密にとることが重要です
コミュニケーションを密にとることによって、利用者や家族の変化に気が付きやすく、より適切なサービスを提供しやすくなります。
また、適切なコミュニケーションで利用者や利用者家族の信頼を得ることで、些細な悩みなども話してもらいやすくなります。
なお、訪問ヘルパーはサービス提供責任者とコミュニケーションを密にとることも重要です。
サービス提供責任者と良い関係を築くことによって、仕事中の悩みや困っていることを相談しやすくなります。
そうすることで、悩みや困りごとも解決しやすくなり、訪問ヘルパーはより働きやすくすることが可能です。
常に笑顔の介護
利用者は自宅に他人である訪問ヘルパーを招き入れてサービスを受けます。
その際に、訪問ヘルパーの表情が無表情だと、利用者は不安になるのではないでしょうか。
仕事に集中するとどうしても無表情になりがちです。
しかし、利用者の家という密室において一対一でサービスを提供するからこそ、訪問ヘルパーは利用者を不安にさせないように笑顔を心掛ける必要がありますね。
訪問ヘルパーになるには
訪問ヘルパーになるには「介護職員初任者研修(以下、初任者研修)」以上の資格が必要です
初任者研修とは、総研修時間130時間の全過程修了し、その後修了試験に合格することで取得できます。
初任者研修は様々な企業が行っています。
企業により受講料が異なりますので、受講する際はよく調べてみてくださいね。
また、無資格でも求人募集がある場合があります。
その場合は、すぐに訪問ヘルパーとして働くのではなく、訪問介護事業所の系列の老人ホーム等で働きながら資格を取るような仕組みです。
また、「介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)」以上の資格を保有していると、訪問ヘルパーの他に「サービス提供責任者」にもなることができます。
場合によっては初任者研修ではなく、実務者研修を取ってしまっても良いでしょう。
実務者研修の難易度は初任者研修より高くなり、より専門的な内容です。
なお、実務者研修を修了すると、介護福祉士国家試験の実技が免除されるので、介護福祉士を目指す人は取っておいて損のない資格ですよ。
まとめ
今回は訪問ヘルパーの仕事内容を解説しました。
他にも訪問ヘルパーとして働く私の一日のルーティンや、訪問ヘルパーになる方法についてもご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
訪問ヘルパーは一人で利用者にサービスを提供するので、難しい仕事と思われるかもしれません。
しかし、不安があれば慣れるまで先輩ヘルパーやサービス提供責任者に同行してもらうことも可能です。
また、ハローワークが主体となって、訪問介護の説明会を行うこともあります。
訪問ヘルパーは利用者の生活を直接支えることのできる、とてもやりがいのある仕事です。
少しでも興味のある方は、ぜひ説明会に参加してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。