デイサービス(通所施設)の仕事に興味があるものの、介護資格を持っていないからなかなか一歩が踏み出せない、と感じている方もいるのではないでしょうか。
デイサービスは、利用者が日中に通いため夜勤がなく、介護未経験であっても始めやすい形態の1つです。
今回はそんなデイサービスの職員になるにあたり必要な資格やスキルを紹介します。
デイサービスの職員になるための資格とは?
デイサービスの介護職員として働く場合、親和性の高い資格を取得していることでより就職しやすくなり、働き始めた後も有利にはたらきます。
資格を目指す際は、それぞれの特徴を押さえつつ、自身に合った資格を目指すことをおすすめします
デイサービスに活かせる資格は主に3つ
デイサービスで働くにあたり、有利な資格(研修)は主に次の3つです。
①介護福祉士
②実務者研修修了
③介護職員初任者研修
それぞれ未経験者向け、経験者向けといった特徴があります。
介護福祉士
介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」により定められた今回紹介する中で唯一の国家資格です
取得するには、最初に介護の経験年数、実務者研修修了といった要件を満たし受験資格を手に入れる必要があります。
その後、国家試験突破することで初めて介護福祉士を名乗ることができます。
国家資格であるため信頼度はかなり高いといえます。
「介護福祉士国家試験の勉強はいつから始めたらいいんだろう?」 このように考えている人は多いのではないでしょうか。 今回は『介護福祉士国家試験の勉強を始める時期』を解説します。 & …
実務者研修修了
実務者研修は、国家資格である介護福祉士を取得するための前段階の研修です
研修時間は450時間となっており、修了後はサービス提供責任者の役職に就けるというメリットもあります。
厳密には資格ではなく、「研修」の位置づけではあるものの履歴書に記載できるができます。
将来、介護福祉士を視野に入れている方は受講を検討しましょう。
介護業界に飛び込んできてから、実務者研修を取得いたしました。 介護の仕事に就く際は、取っておいて損のない資格ですし基本とも言えます。 それでも初めての方には実務者研修のスクーリングって難しいの?と考えている …
介護職員初任者研修修了
初任者研修は介護の知識・スキルを学ぶことができる入門的な位置づけにある資格です
介護の知識がまったくない方であっても、初任者研修を通して介護に関する基礎知識を身につけることができます。
カリキュラム修了後に筆記試験が課せられているものの、難易度は高くありません。
気をつけたいのが、初任者研修は「厚生労働省認定の公的資格」という位置づけであり、資格ではあるものの「国家資格」ではありません。
現在無資格で介護のことを初めて学びたい、という方におすすめの資格といえます。
未資格者はまず介護職員初任者研修修了がおすすめ
デイサービスで初めて介護の仕事に触れ、資格を検討する場合、③の初任者研修がおすすめです
初任者研修を受けることで、介護する際の基本的な知識や技術について修得することができ、スムーズに介護業務を始めることができます。
ほかの業界では経験がほとんど無いであろう
・食事介助
・排泄介助
・衣服の脱着
・入浴介助
といった業務を介護業界では任されることになります。
命を預かる仕事でもあるので、少しでも必要な知識を身に着けておくに越したことはありません。
さらに、初任者研修を取得することで履歴書にも記載でき、就職にも有利にはたらきます。
デイサービスに必要な資格以外のスキルとは
デイサービスは資格以外にも役立つスキルが数多くあり、これまでの経験が役立つことも少なくありません
デイサービスで働くうえで役立つ代表的なスキルを2つ紹介します。
コミュニケーションスキル
デイサービスは多くの利用者、職員、関係機関と関わることになり、その際にコミュニケーションスキルを求められ、関係性よって関わり方も適時変えていく必要があります。
したがって、前職でサービス業といったコミュニケーションが求められる仕事に従事していた方は、介護業界でもそのまま役立てることができます。
また、デイサービスは、多様な方が利用されます。
毎日通われる方もいれば、週に1度利用する方といった顔ぶれの変化はもちろん、認知症や車椅子の方といった特徴も違ってきます。
人と接する仕事である以上、どんな方にも対応できるコミュニケーション能力や親しみやすさが求められる仕事といえます。
このように、コミュニケーションスキルはデイサービスでは重要なスキルになります。
臨機応変に対応できるスキル
デイサービスは常に複数の利用者を観察し、適切な支援をする臨機応変さが求められます
介護現場は人手不足な環境で働いている施設も少なくなく、その場その場での対応をしなければいけない場面が少なからずあります。
そのため、前職で仕事を管理する立場だった方などは介護職員においても役立つ場面が多くあります。
もちろん働き始めてすぐに現場を任されることはないので、最初から心配する必要がありません。
現場の雰囲気に慣れながら、職場の職員と連携し安全を考慮しながら支援するにはどうしたら良いか、働きなから身につけていきましょう。
無資格でもデイサービスで働くことはできる!?
デイサービスの介護職員は無資格でも働くことができるので、現在介護資格をお持ちで無い方も働くことができます。
「資格は無いけどすぐにデイサービスで働きたい」という方も条件がマッチした求人があればすぐに働き始めることができます。
働きはながら介護資格を目指すことも可能
無資格ながらデイサービスに飛び込み、働きながら介護の資格を目指す、といった方も多くいらっしゃいます
資格を取得する間、働かずに無収入で生活するのは現実的ではありません。
また、せっかく介護資格をとったものの、介護の仕事を始めたら自分には合っていなかったというケースも。
まずはデイサービスなどの介護業界に飛び込み、肌で感じることも可能です。
無資格・未経験者歓迎の求人を狙おう
無資格の場合、求人欄の募集条件に「無資格・未経験者歓迎」のデイサービス求人を探してみましょう。
求人を見てみると多少の地域差はあるものの、意外に無資格であっても応募できる求人が多くあります。
無資格求人の場合、未経験を前提としているところが多いので、1から支援業務を教わりながら働くことができるでしょう
介護が自分に合っているか分からないし、まずは働いて雰囲気を掴んでみよう、という方は無資格・未経験者歓迎の求人を積極的に狙ってみましょう。
意外と多いデイサービスで働くメリット
デイサービスは、介護業界の中でも生活サイクルが安定しており、また残業も少ない傾向なため、人気の高い職場になります。
夜勤がなく生活サイクルが安定する
施設系介護サービスの多くが24時間態勢なのに対し、デイサービスは平日の朝から夕方までの決められた時間でのサービス形態のため、職員にとっても働きやすい環境といえます。
通常より1時間早く出勤する、といった多少の変則勤務はあるものの、21時までの遅番勤務や夜勤といった勤務時間はありません。
したがって、夜は子ども世話などでどうしても働けないといった方もデイサービスでは問題なく働くことができます。
残業は少ない傾向
職場によって差があるものの、デイサービスは比較的残業が少ないのが特徴です。
日中がメインの時間帯になるため、24時間支援している施設に比べ時間を区切りやすく早く帰りやすい環境といえます。
育児や家庭などのプライベートと仕事を両立させたい人、規則正しい生活を送りたい人にとっては魅力的な職場といえます
まとめ
デイサービスにスポットをあて、職員になるにあたり有利な資格やスキルを紹介しました。
さまざまな方が利用するデイサービス、無資格の方は身構えてしまうかもしれませんが、今回紹介した介護資格(研修)から得た知識はもちろん、前職で培ったスキルも活かす機会は多々あります。
また、デイサービスは勤務サイクルが比較的安定しているので、資格を取得しやすい環境といえます。
すでに資格をお持ちの方はもちろん、無資格の方もデイサービスを選択肢の1つにしてみてはいかがでしょうか?