3K(きつい・汚い・危険)と言われる介護職の正社員ですが、実際はどうなのでしょうか。
正社員として働く場合、介護の他にも事務作業といった業務が付いて回り「きつい」と感じてしまう場合も少なくないようです。
今記事では、介護職の正社員がきついと感じる理由からきつくなった時の対処方法、介護職としてのさまざまな働き方について紹介します。
介護職の正社員がきついと感じる理由
さっそく、介護職の正社員がきついと感じる代表的な例を4つ紹介します。
介護職の皆さんなら、ウンウンとうなずいてしまうと思います
介護以外の業務を任される
正社員の介護職として働く場合、本来の介護の仕事以外の業務も任されるため、負担に感じきついと感じてしまうことがあります。
とくに「介護の仕事に集中したい」という方には大きな負担に感じることが多いようです。
書類作成などの事務作業や家族対応など不慣れな方も多く、きついと感じてしまうようです。
人手不足で業務量が多い場合がある
介護業界は慢性的に人手不足のところも少なくなく、実際の現場でも職員数が足りず職員1人の負担が多くなっているところもあります。
勤め先によっては「想像以上に業務を任せられた」という可能性があることに注意しましょう
もちろん、入社した直後に多くを任せられるということはありません。将来的に兼任を任せられる可能性があることを認識しておきましょう。
他の雇用形態に比べ責任が重い
仕事をする以上、必ず責任はついてまわりますが、中でも正社員という立場は、勤続年数が長くなると現場指示や利用者の安全面などに責任を持つことになります。
介護現場では正社員だけでなく、パートや派遣社員といったさまざまな雇用形態の方が働いています。
正社員は立場上指示を出す場合が多くあり、一定の責任を負うことになります
こちらも②と同様、働き始めてすぐに現場の責任を負うことはありませんが、ゆくゆくは任せられる可能性があることを認識しておきましょう。
人間関係に悩む場合も
介護現場は、常に職員同士の連携が求められため人間関係は重要です。
相性の問題やちょっとしたすれ違いで人間関係が悪化してしまい結果的に支援に影響してしまう可能性があります。
円滑な人間関係を構築することができなければ
・ 頼みたいことが言いづらくなる
・ お互いにフォローできなくなる
といったように働きづらい環境ができてしまいます。
人間関係がこじれてしまうと働きづらくなってしまい、苦痛になってしまうことも介護業界ではよくあります。
職員同士フォローし合うことを念頭に置きつつ、利用者がどのようにすれば適切な支援につながるのか考える必要があります。
きついと感じた時の対策方法は?
それでは「きつい、もうダメだ…」と感じたときはどのように対処すれば良いでしょうか。
自分に合った対処方法を見つけることで、気持ちがコントロールでき負担を軽減することにもつなげることができます。
代表的な対処方法を3つ紹介するので、自分なりの対処方法を見つけてみてください
休息する
きついと感じたら、まず休息し自分の時間を作ることが先決です。
介護という仕事は身体的にも精神的にも疲れが溜まってしまう仕事です。
働き詰めになってしまい、先ほど紹介した正社員ならではのきつい場面が重なってしまうと疲れやストレスが蓄積し、自身への負担が重くなってしまいます。
・有給をもらいしばらく休む
・午前中だけ働くなど、勤務時間を減らす
といった工夫をして自分のための時間をつくってみましょう。
多忙になってしまうと視野がせまくなってしまい、「きつい」という気持ちが蓄積されてしまいます。
まずは積極的に休息する時間をつくり、心と体を休める時間を確保しましょう。
上司に相談する
仕事上の問題は、上司に相談することで解決の糸口が見つかることがあります。
自分にとってつらい状況と感じるのであれば、積極的に上司に相談するようにしましょう。
「相談するのは迷惑ではないか」と考えてしまう方もいるかもしれませんがその必要はありません。
上司は現場を円滑に回すというのも業務の1つです。
上司は常に現場を改善し、働きやすい職場にすることを目指しています。
早い段階で悩みを打ち明けられることで迅速な対応が可能になります。
・業務を抱えきれなくなってしまった
・利用者対応に困っている
・職員の関係がうまくいかない
といったような悩みは遠慮なく上司に相談するようにしましょう。
もしも、上司自体に原因であったり、相談しにくい関係であればさらに上の上司や管理者に悩みを打ち明けましょう
自分からアクションを起こすことで状況が好転する可能性は十分にあります。
転職を視野に入れる
職場自体に悩みを抱えており苦しんでいるという方は、転職を視野に入れてみることをおすすめします。
先ほども紹介した通り、介護業界の転職先は多くあなたを必要としている場所はたくさんあります。
「今の職場しかない」と固執し続ける必要は無いのです
休息や職場の人に相談しても解決の糸口が見つからない、ストレスが解消できない状況に陥っている方は転職という選択肢を持ってみましょう。
求人情報や職場見学を通し、今の勤め先よりもより良い条件や良好な職場雰囲気のところが見つかる可能性があります。
視野を広げることで、現在の転職市場や今の職場の良い点を見つけるきっかけにもなります。
介護職の働き方は正社員だけではない
介護職として働く方法は正社員だけではありません。
多様な働き方が広がる中、パートや派遣といった働き方を選び、自分のライフスタイルに合わせている方も多くいらっしゃいます。
パート、派遣それぞれで働く場合のメリットを紹介します。
パートで働くメリット
パートとして働く場合次のようなメリットがあります。
・無資格、未経験でも採用されやすい
・家事経験を活かして働ける
・ライフスタイルに合わせた働き方ができる
介護職は無資格、未経験でもチャレンジしやすい仕事です。
パート勤務であればさらに正社員以上に採用の幅はさらに広がります。
調理や清掃といった生活援助が必要な訪問介護の現場では、それまでの家事経験が役立つ場面も多いでしょう。
午前や午後、夜勤のみなど、ライフスタイルに合わせた勤務時間を選択できるのはパートの大きなメリットです。
派遣で働くメリット
派遣で働く場合、以下のような メリットがあります。
・自分に合った職場・介護事業所で従事できる
・短時間の勤務など融通が通りやすい
・アルバイトに比べ給与が高い
派遣として働く場合もパートと同様、週に数日だけや時短勤務を選ぶことができます。
介護の派遣という言葉を聞きどんなイメージが浮かびますか? 介護業界においても「派遣」として働き活躍されている方は多くいます。 介護労働安定センターのデータでは14.3%(※)の介護事業所が派遣労働者を受け入 …
職場にもよりますが、基本的に正社員より日数や時間の融通がききやすいです。
例えば「扶養内で働きたい」という希望に沿う派遣先も見つかるはずです。
また、派遣社員にはアルバイトに比べて高い給与が支払われるのも大きなメリットです。
有資格者であればその分、時給も高くなるでしょう。
まとめ
介護職の正社員はきついと感じる理由からきつくなった時の対処方法、介護職としてのさまざまな働き方について紹介しました。
正社員は給料や雇用条件などの良い面もたくさんありますが、その分業務量の多さや責任の重さなど負担に感じる部分も多くあります。
やりがいに感じることができる部分でもありますが、負担に感じるようであれば今回紹介した対処方法を参考に行動を起こしてみることをおすすめします。
働き方や仕事に対する考え方が一人ひとり違います。
もし今自分がきつい状況にいる、と感じるようであれば1人で抱え込まず自分にはどのような働き方があっているのか考えてみてはいかがでしょうか。