「介護の仕事に興味があるけど無資格でやっていけるか不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。
何事も最初の一歩は躊躇してしまうと思います。
しかし、別業界から介護士として働き始め活躍されている方はたくさんいます。
介護業界は近年、一般企業の参入や国の制度改革などで日々進化を続けています。
昔は3K(きつい、汚い、危険)と言われた業界ですが、積極的に改善し働きやすい環境を整えている法人も今は増えてきています。
今記事では、無資格でもできる介護職場の選び方、無資格がやってはいけない介護の仕事、給料について紹介しています。
ぜひ最後までご覧いただき、失敗しない転職の参考にしていただければ幸いです。
無資格でも介護職として働く事はできる
まず初めに結論を伝えると無資格・未経験の方でも介護職として働くことは可能です♪
理由の1つが介護業界の需要に対し、供給(職員)が足りていない現状です。
令和2年11月求人倍率データでは全体の有効求人倍率は1.06倍であるのに対し、介護の求人倍率は3.88倍と「売り手市場」であることが分かります。※1
実際に介護求人をみると「未経験・無資格歓迎」という介護求人が数多くあり、未経験の方も働き始めるのは敷居が低いといえます。
(※1参考:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000707922.pdf)
無資格でもできる介護職とは
「介護って無資格だとほとんど求人ない?」そんな風に思っていませんか?
初めて介護の世界に飛び込む時、無資格だと働く場所があるのか不安に思う方も多いでしょう。
しかし、先程も紹介しましたが、どの福祉分野でも「無資格・無経験者歓迎」の求人は数多くあります。
まずは自分の興味がある分野を探すことがポイントになります。
一口に介護業界といっても、支援する対象、勤務形態など様々な職場があり、
「私は〇〇の支援に興味がある」→高齢者・児童・障害者など、どの方を支援するのか
「日中に安定した時間で働きたい」→日中介護サービスなど
「給料を重視したいので夜勤を視野に入れたい」→24時間の入所施設など
が候補に挙がってきます。
このように介護にも様々な選択肢があるので、まずは自分の生活環境や将来のキャリアを考慮し勤め先を考えることをおすすめします。
「自分に合う介護の仕事が分からない」という方は身近に介護で働いてる人に相談してみることをおすすめします。
介護で働いている人、介護サービスを利用している人など、何らかの介護サービスと関わりがある人は多くいます。
興味のある分野を見つけるためにもまずは身の回りの方に相談してみましょう。
私の様に身近に相談できる人がいないという人は、アドバイザーに相談するという方法もあります。
介護専門の転職サイトなどでは、業界に精通したアドバイザーが一緒に最適な職場を探してくれるだけではなく、職場との仲介役もサポートしてくれ転職のリスクが下がります。
出来そうだけどやってはいけない介護とは
無資格でも介護職として働けるのですが、出来そうだけどやってはいけないことがあります
介護は未経験の方でも働き始めやすい業界であることを紹介しました。
では続いて「できそうだけどやってはいけない介護ってあるのか」3つに分け紹介していきます。
専門資格・知識が求められる介護
未経験・未資格では当然資格を求められる職場で働くことはできません。
福祉(介護)業界でも一部では「業務独占」といい、医師や弁護士のように資格がなければ対象の業務を行っていけないものもあります。
一例を挙げると「ケアマネージャー(介護支援専門員)」などが挙げられます。
このような場合は、求人の業務内容をみて「やれそう、やってみたい」と感じても、実際に業務を行うことができないので注意が必要です。
求人に応募する際に要件で「資格が必須」となっているものは応募できないので十分に確認しましょう。
また、介護業界でプロとして働いていく場合、自分に必要な資格を計画的に取得していくことをおすすめします。
介護士の第一歩として「介護職員初任者研修」というのがあります。
3ヶ月程度の研修を受けることで介護の基本的な知識を身につけた証明にもなります。
通常数万円受講料がかかりますが、ハローワークを利用すれば受講料が無料になる可能性があるので興味のある方は一度調べ確認してください。
終身(看取り)などが必要になる介護
介護の仕事はどの分野においても命を預かる仕事であることに変わりはありません。
その中でも特に命と向き合うことになる業務にはそれなりの覚悟が必要になります。
具体的には
・重とく者・重傷者を取り扱う医療施設など
・特養(特別養護老人ホーム)などの終身に渡り関わる施設など
などが挙げられます。
稀ではありますが、適切な介護支援ができず利用者の命に関わる事故に発展してしまった、というケースもあります。
上記の求人で「未経験歓迎」と書かれている場合でも書かれ、命と向き合う覚悟があるのか十分に考える必要があります。
もちろん絶対に避けるべきというわけではありません。
「高齢に興味があるからまずは日中にサービスしている職場からやってみよう」など段階的に適正を見極めることも視野に入れてみることもおすすめです。
興味のない介護分野
「とにかく働きたいからどこでもいい」
と深く考えずに働き始めることはおすすめしません。
どの業界にもいえることですが興味がないことは長続きせず、途中で挫折してしまう可能性が高くなってしまいます。
何となく職場を決めて働き始めてしまうと目標が持てず支援にも悪影響を与えてしまう可能性も。
「子供が大好きで児童支援をしたかったが、高齢者施設で働き始めた」
「金銭に苦しんでいる方の助けになりたいのに、児童施設に務めている」
など、動機と職場が矛盾しているとモチベーションが保てず、結果的に挫折してしまいキャリアに傷がついてしまいます。
現代はボランティアなど、事前に仕事の雰囲気を体験することもできます。
無駄な転職を繰り返さないためにも、就職先を決定する前に後悔の無いよう慎重に検討しましょう。
無資格の介護職で働いた場合の給料は?
最後に気になる給料面について紹介します
平成30年平均月給※2 | |
保有資格なし | 261,600円 |
介護福祉士 | 313,920円 |
厚生労働省平成30年に発表されたデータによると介護業界で資格がない方の収入は261,600円となっており、前年(平成29年)の 252,490円に比べ9,110円アップし、増加傾向にあります。
介護業界は業界全体と比べ給料が低く、このことが介護業界全体が人手不足である原因の1つとして問題になっています。
2019年度に「特定処遇改善加算」という加算が設けられ、これまであった「処遇改善加算」に上乗せするかたちで制定されました。
このように介護業界の給料を底上げするための制度がすすめられています。
次に、介護福祉士との給料差を見ていきましょう。
福祉国家資格の1つである介護福祉士取得した場合の給与は313,920円と無資格に比べ52,320円の開きがあり、給料アップを考えている方は福祉資格の取得を積極的に検討することをおすすめします。
また、夜勤手当や資格手当などが充実した施設も増えてきており、求人を探す際は手当はどれくらい充実しているか比べてみながら探してみることをおすすめします。
(※2参考:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/19/dl/30kekka.pdf#page=115)
まとめ
無資格でも介護職として働けるお話をしましたが、いかがでしたでしたか?
今回は介護士が無資格で働く時の不安点・注意点を少しでも解消できるよう紹介しました。
初めての業界となると、期待と同時に不安も頭によぎってしまうことと思います。
介護業界も実際に現場に出てみないと、分からない部分が多々あります。
まずは、自分はどのような方の力になりたいのか、自分と向き合ってみることをおすすめします。
介護業界において人材は貴重です。
未経験であってもあなたの支援を必要としている職場は数多くあります。
自分が一番輝ける場所がみつかるよう今記事を参考にしていただけると幸いです。
今記事のまとめ
・介護職は無資格でも活躍できる職場はたくさんある
・まずは自分はどの分野で働きたいのか考えてみよう
・出来そうだと感じても①専門資格・知識が求められる介護②終身(看取り)などが必要になる介護③興味のない介護分野の3つには注意しよう
・未資格でも給料は増加傾向。手当の充実した求人を探し、将来は資格取得も検討しよう
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。