介護の世界において、ケアマネージャーはホームヘルパーや訪問看護師等と同じく不可欠の存在ですが「むかつく様な対応をされてしまった」という様な話も残念ながら少なくありません。
今回はケアマネージャーの実態や選び方などについてお話していきます。
良いケアマネージャーの見分け方は、本当に重要なことなので参考にしてみてくださいね。
こんなケアマネージャーにむかつきませんか?
家族が介護を受ける事になった場合に、一番最初に接触する事になる専門職はケアマネージャーであり、そこで制作されたケアプランを元に、全ての介護の手配が行われる事になります。
その意味でケアプランの出来は後の介護に多大な影響をあたえていきます。
作成の為には家族から色々な事情の聞き取りを行った上で慎重に作る必要があるのです。
丁寧な仕事をする分だけ、時間もそれなりに掛かる事になるのですが、人によってはそれが面倒で手抜きをしてしまう人というのが残念ながら一定数存在しています
介護を受ける人であったり、その家族の負担を少なくする為に最善を尽くすのが本来の仕事の意義。
しかし、悪い意味での慣れ等を理由にしてクライアントが最も必要としている部分を自己判断で削ってしまう様な事例は決して珍しくありません。
同じ様なパターンでは、介護で緊急性の高いからこそ早い反応を求めているのに、いつまでも返事を先延ばしにして動き出さないという職務怠慢の報告例も残念ですがあります。
勿論、こういった「むかつく対応」も冷静に分析してみた方が良い例も少なからずあります。
ケアマネージャーには相性が関係?
ケアマネージャーは難度の高い専門職でありますが、人間である事には変わりありません。
対人要素のつきまとう物事には単純に能力値とは別に、相性問題という物も関わって来ます。
それで言うならば、むかつくの裏に相性問題が関係していて報告例の幾つかにはその分を差引いた方が良い物も間違いなくあるはずです。
ただ、相性であるにせよ根本的な部分に問題があるにせよ、介護を依頼する場合にはこれらの自身とはあらゆる意味で噛み合わないケアマネージャーを出来るだけ避けて依頼する様にしないといけません。
つまり、「どのケアマネージャーに依頼しても同じとは決して思わない事」が何よりも重要という事です
マニュアル通りのケアマネージャーにもむかつく!
実務不足の可能性も否めませんが、「むかつくケアマネージャー」と言われる人の中にはマニュアル通りにしか動けない人も少なからずいます。
こういった対応になってしまう原因は幾つか考えられますが、「ケアプラン作成の為に家族や本人の話を聞いたとして、その情報を頭の中にある専門知識と上手に結びつけることが出来ない」というのは結構多いです。
伝える方にも問題はあるかもしれませんが、具体的に何があったのか何を求めているのかうまく伝えれない方もいます。
例えば「夜に身内がとても苦しそうに呻いてしまう事がある」と家族の人が言ったとします。
こんな時に、発言の意図が何処にあるのかという点で観察力と想像力を働かす事が出来るかが大きなカギとなります。
場合によっては「介護される身内の体調が本格的に悪化しているかもしれないから、何か改善させる為の方法が無いか」というニュアンスが読み取れるかもしれません。
もしくは、「身内の体調の心配もそうだけど、無意識に見守る方が呻き声で参っている限界一歩手前の声」という様な意味合いが潜んでいるという事も決して否定出来ないです。
更に介護される本人の気持ちや事情も関わってくるので、その調整こそケアマネージャーの技量が問われるのです。
ですが経験が少ない人(※もしくはそういった機微に極端に疎い人)の場合は、これらの数少ない情報から対策を考えることが決定的に欠けてしまっている事が珍しくありません
余程直接的に何かを言われでもしない限りは、自身が動くべき場面という事が認識で無いし、強く言われたら言われたで「すいません、分からないので諦めて下さい」という様に固まってしまう様な対応になってしまったりします。
他人の複雑な事情を聞いて対応する仕事である以上、優秀な人であってもやってしまう可能性はあるのです。
ですが、最初の段階からこの辺の動きが根本的に悪い人が居るのも間違いない事実。
ケアマネージャーがマニュアル通りの事しかできなければ特に注意しないといけません。
現役介護福祉士が伝授!良いケアマネージャーの見分け方
まず、ケアマネージャーは介護・医療・福祉分野で5年以上の実務経験を積んだ人が習得可能な資格であるという事を押さえて下さい。
例えば実務経験が介護福祉士であれば現場に詳しいですし、看護師であれば医療に詳しいという様に、ケアマネージャーという肩書は同じであったとしても各人が得意とするフィールドは相当違うと考えていいでしょう。
つまり、介護の内容が本格的な看護面にあるのか、それとも介護の知識の方が欲しいのかという事でお願いすべき相手も変わるという事です
この辺りで一応の振るいに掛けたのならば、次に親身になって話を聞いてくれる事と利用者本人と家族にとって公平な人柄であるかをしっかりチェックして下さい。
自身と相性が良い人なのかを選ぶという意味合いもありますが、違和感を感じる様な対応だったり片方の肩ばかり持つ様な人を選んでしまうと後で思わぬトラブルを呼びかねません。
納得ケアプランを提案してくるか?
介護サービスとそれ以外の支援に関する専門知識の有無と納得出来るケアプランを提案してくれる人かという事も重要です。
稀なケースではありますが、有資格者であるはずなのにかなりの部分の専門知識領域におかしな考えを持ってしまっている様な人もいます。
仮に話がしやすかろうとも、実務部分でおかしい人に当たってしまうとやはりトラブルの元になります
勿論、そういった人物が作るケアプランの方も、実際信用出来るのかという事で大きい不安が残ってしまいます。
対応の速さで見極める!
最後に即反応してくれるという事で電話の繋がりやすさもしっかりチェックする事をお勧めします。
意外に死角になる部分なのですが、能力面も人格面も問題ないと思いきや連絡の戻りが驚く程遅い人というのも一定数存在します。
当然、何かしらの不可抗力があったという可能性も否定出来ませんが、介護の場合は容態が急変する様な事もあります。
そんな時に反応がいつまでも返ってこないのは、大きいマイナスになると考えて下さい。
最低限、これらのポイントは必ずチェックしておく事を強くお勧めします。
まとめ
「むかつくケアマネージャー」の条件とは、まず「対人関係で重要な相互コミュニケーションの部分で難がある人」というのが筆頭に挙がります。
勿論、対人関係である以上能力とは別口の相性問題を考慮しないといけませんし、伝える方も何をどうして欲しいのかを直球で言える様な工夫はした上での話ですが、一定数は必ず問題がある人もいるという事は必ず把握しておくべきポイント。
その事を踏まえた上で、ケアマネージャーの資格を取る前の実務部分の専門は何であったのかという点であったり、話をよく聞いてくれるかというポイントや介護とそれ以外のサービスに関してしっかりした知識を持っている事を確認出来れば申し分ありません。
後は、介護の事情に急変があった場合に即連絡が付くかという所を詰められたら理想的です。
この連絡部分に関しては、能力面や人格面に気を取られすぎていつのまにか忘れてしまう事が多いですが、トラブル時に良いか悪いかで大きい差が出る部分である事ははしっかり把握しておいて下さい。