介護士は何歳まで現役で働くことができるのか、現役の方なら一度は考えたことがあるのではないでしょうか?
現在、年金が受給できる年齢は65歳からですが、今後さらに引き上げられる可能性があり、老後の収入には不安があります。
今記事では、介護士は何歳まで働くことができるのか、介護業界ならではのメリット、魅力など、分かり易く紹介します。
介護業界で長く働こうと考えている方、最後までご覧ください。
介護士は何歳まで働くことが出来る?
私は結論で言うと、何歳まででも働けると考えています
むしろ経験値を上げていくほど、介護業界では重宝される存在になれます
ただし法律上の事など考えた時に実際にはどうなるのか不安はあるかと思います。
色々調べてまとめましたのでご紹介していきます。
法律上定年の定めはない
結論からいうと、法律上は介護士が働く年齢の定めはなく、何歳まででも働き続けることができます
というのも、2007年に雇用対策法の改正があり「年齢制限の禁止」が義務化されました。
したがって、介護業界においても法律の観点から働く上で年齢の上限は無いことになります。
例外がある点に注意
例外もあるので注意する必要があります。
例えば、会社(職場)が定年の年齢を定めている場合はそれに従わなければなりません
自分の職場の定年の定めが分からないという方は、一度職確認してみることをおすすめします。
2021年から70歳まで雇用する努力義務ができた
急激な少子高齢化の対応として、2021年4月から高年齢者雇用安定法の改正がおこなわれ「70歳までの雇用(または定年を定めない)ようにする努力義務が会社に求められるようになりました。
この改正は、あくまで努力義務なので「必ず定年が70歳になる」わけではありませんが、仮に定年が引き上げられれば、その分働く期間が増えることになります。
まだ改正されて間もない部分もあり、今後の動向に注目しましょう。
介護士の年齢の割合
続いて介護士として働いている年齢の割合を紹介します。
厚生労働省の資料では介護労働者の現状は次のようになります。※
年齢 | 20歳未満 | 20~29歳 | 30~39歳 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60歳以上 |
男 | 0.9% | 24.5% | 34.8% | 18.7% | 10.7% | 8.6% |
女 | 0.6% | 9.7% | 17.9% | 25.0% | 25.6% | 19.0% |
参考 厚生労働省 介護労働の現状より
データにあるシニア層の数字に注目して見てみると、60歳以上の男性の割合が8.6%、女性が19.0%となっています。
このように、とくに女性の60歳以上の割合はかなり高く、約5人に1人の女性が介護業界を支えていることがわかります。
また、男性の割合を見ても8〜9人に1人は60歳以上という計算になります。
職場の規模にもよりますが、60歳以上の方が職場に1人以上はいる場合が多いのではないでしょうか
シニア層で介護業界を検討している方は「働き始めても若い世代が多いと気まずい」というケースは比較的少ないようです。
介護士は年齢によるメリットが大きい?
つづいて、介護士として働くうえで年齢についてのメリットを見ていきましょう。
年齢に関係なく転職しやすい
介護業界は慢性的に人手不足の状態にあり、それはコロナ禍においても変わりありません。
さらに、今後も少子高齢化の影響でより一層の人材が必要になることが予想されます。
したがって、長い視点でみても年齢を問わず、働き手を募集する介護施設が増え続けると考えられます。
「長く働きたい仕事を探してるけどなかなか見つからない」という方にとって、介護士という仕事は、受け皿が広く始めやすい仕事といえます
なかなか仕事が決まらないという方は介護士を検討してみてはいかがでしょうか。
一定の収入を得ることができる
介護士として勤めることができれば、長い期間働き続けることが期待できます。
先ほども紹介しましたが、コロナ禍の波はどの業界においても深刻ですが、介護業界は心身が健康であれば働き続けることができ、安定した収入を確保することができます。
また、将来年金の受給年齢が引き上がった場合でも、介護職としての収入があることで一定の収入を継続して受け取ることができます。
何歳になっても働ける介護職の魅力とは
私がいつも思うことは、介護業界は経験を積めば積むほど魅力を感じたり、必要な存在になると考えています
最後に、年齢関係なく働ける介護士ならではの魅力を紹介します。
年齢関係なく活躍している方が多くいる
厚生労働省の資料では、ホームペルパーの平均年齢は48.9歳、福祉施設介護員が42.6歳と、高年齢の方が多く活躍していることが分かります。
参考 厚生労働省:介護労働の現状と介護雇用管理改善等計画についてより
少子高齢化の影響で、今後も介護士として活躍する方の平均年齢は上がっていくことが予想されます。
介護に関する資格も比較的簡単に取得できる初心者向けのものから、国家資格に位置するものまで、幅広く用意されています。
また、介護資格は働きながらでも目指せるものも多く、介護未経験であっても年齢関係なく始められる仕事の1つといえます。
このように、年齢関係なく働くチャンスがあり、誰でも活躍できるのは介護士の大きな魅力です
適度な運動になり健康維持につながる
介護士という仕事は
● デイサービスといわれる利用者が通ながら支援などを受ける施設
● 24時間生活する特別養護老人ホーム(特養)
● 利用者宅に訪問し介護をするホームヘルパー
そのほかにも、さまざまな働き方があります。
その多くに共通しているのが「体を動かす」ということです。
体を動かすということは、適度な運動につながり老化の防止や健康維持など多くのメリットがあり、健康が続く限り何歳まででも働き続けることができます。
プライベートで運動する習慣がない方は、仕事を引退してやることがなくなってしまうと運動不足になり、老化を加速させてしまう原因になってしまう可能性も。
自分に合う運動量の介護の仕事に就くことができれば、収入を得ながら健康を維持でき、まさに一石二鳥となりますね
私生活においても介護スキルは役立つ
介護は身近にも役立つ場面が数多くあります。
将来、両親や兄弟、親戚など年齢を重ねることによって介護が必要になる場合があります。
現在ではさまざまな介護サービスがあり、全てを介護する必要がありませんが介護士で培った知識は、私生活においても生きてくる場面が出てきます。
食事・入浴・排泄支援などは、これまで全く経験がない方と介護に従事してる人がするのとでは大きな差が生まれます
ときには命に関わる場合もあり、将来身の回りの人の介護が必要になったときに、自分が介護士として得たスキルは無駄にはなりません。
まとめ
今回は介護士が何歳まで働くことができるのか、介護士が何歳になっても働ける魅力などを紹介しました。
労働人口が減少していくことが予想される中、シニア世代の方の活躍はおおいに期待されています。
これまでは定年退職後、仕事から離れ生活することが一般的でしたが、これからは生涯働きながら生活するスタイルに変化していくことが予想されます。
年金制度も将来的には不透明な部分も多く、年金だけを当てにして生活するという考えは、リスクが高いといえます。
自分は何歳まで働き続けることができるか、将来のことを考える機会にしてみてはいかがでしょうか。