お風呂 入浴介助 文句

介護福祉士 資格証

 

こんにちは、介護福祉士みきこです。

 

「お風呂に入ってほしいなら1万円持ってこい」なんて言われたら、どう対応しますか?

介護の現場では、利用者さんから理不尽な要求や横柄な態度に振り回されることが少なくありません。

 

結論を端的に言えば、そんな利用者は後回しにして、素直に協力してくれる方から対応するのが賢明。

介護職員が心身をすり減らしてまで対応する必要はありません。

 

では、こうしたケースについて深く掘り下げ、対応策を考えてみましょう。

 

理不尽な要求をする利用者の心理とは?

 

介護の現場では、「お風呂に入るなら1万円払え」や「自分は特別だから優先しろ」といった発言をする利用者さんが時々います。

 

こうした言動は、認知症によるものなのか、それとも性格的な問題なのか、判断に迷うこともあります。

認知症が原因であれば、判断力や思考能力の低下から、こうした発言に至る可能性があります。

 

一方で、単なる性格の問題である場合もあり、その場合は元々の横柄な態度が歳を重ねることでさらに顕著になるのかもしれません。

特に高齢になると、自分の意見が通らないことに対して敏感になり、感情的になりやすい傾向があります。

「お風呂に入りたくない」という拒否の言葉が、こうした理不尽な要求や強気な発言に変わることもあります。

 

しかし、どのような理由であれ、現場の職員にとっては心身の負担となることに変わりありません。

 

 

 

入浴拒否する利用者への対応の基本姿勢

 

入浴拒否や理不尽な要求をする利用者に対しては、無理に説得しようとせず、一旦冷静に状況を見極めることが大切です。

介護職員として、「なぜ入浴を拒否しているのか?」という根本的な理由を探ることが第一歩。

拒否の理由が分かれば、それに応じた対応策を立てることができます。

 

例えば、「お風呂が寒い」「濡れるのが嫌だ」といった物理的な理由であれば、室温を上げたりシャワーだけで済ませる提案をすることができます。

 

一方、「自分のペースを乱されたくない」など心理的な理由の場合は、少し時間をおいてから再提案するなど、柔軟な対応が求められます。

 

しかし、あまりにも理不尽な態度を取られる場合には、他の利用者のケアを優先するのも一つの方法です。

介護職員は有限の時間と労力を使って、多くの利用者に対応しなければならないのですから、協力的な利用者から順番にケアを進めるのは合理的な判断です。

 

 

 

無理強いはしない!介護職員の限界を考える

 

昔は、入浴拒否をする利用者を複数人で浴場まで連れて行く、といった方法が取られていたこともありました。

しかし、現在では「無理強いはしない」という方針が一般的。

無理にお風呂に入れようとすれば、利用者さんが感情的になり、暴力や暴言に発展するリスクもあります。

 

「風呂に入りたくない」という利用者を前に、どうしても「だったらずっとそのままでいれば?」と思ってしまうこともありますよね。

 

ですが、私たちはプロの介護職員として、感情的になるのではなく、利用者の意思を尊重しつつ、できる範囲で対応することが求められます。

 

ただし、「無理に入れない」からといって職員が全て我慢する必要はありません。対応が難しい利用者は、管理者やチームで相談しながら解決策を見つけるべきです。

介護は一人で抱え込むものではありません。

 

 

 

他の利用者を優先するのも立派な選択肢

 

介護職員は限られた時間と労力で多くの利用者に対応しています。

そのため、協力的な利用者から対応するのは決して間違った選択肢ではありません。

 

例えば、「お風呂に入ってほしいなら1万円持ってこい」といった横柄な発言をする利用者を後回しにすることで、他の利用者に質の高いケアを提供できるのであれば、それが全体として最適な判断となるのです。

こうした対応を取る際には、管理者や同僚との連携が不可欠です。

 

「この利用者は後回しにした方が良い」という意見を共有することで、チーム全体で一貫した対応が可能になります。

また、利用者の家族にも状況を適切に説明し、理解を得ることも大切です。

 

 

 

職員の負担を軽減するための工夫

 

利用者への対応で心身ともに疲れてしまう前に、介護職員自身が負担を軽減できる方法を見つけることが重要です。

 

例えば、入浴拒否に対しては無理に説得するのではなく、「じゃあまた明日やってみましょう」と軽く流してみるのも一つの方法です。

その場で無理に解決しようとせず、一旦時間を置くことで、利用者自身の気持ちが変わることも少なくありません。

 

また、愚痴を共有できる仲間の存在も重要です。「今日はこんなこと言われたけど、もう後回しにしたよ!」と笑い話にできる環境があるだけで、心の負担は大きく軽減されます。

 

介護の仕事は決して一人で頑張るものではないので、同僚や管理者とのコミュニケーションを大切にしましょう。

 

 

 

理不尽な利用者の発言にどう向き合うべきか

 

「お風呂に入るなら1万円」などといった理不尽な発言を受けた際には、感情的に反応しないことが大切。

 

「そんなこと言うならもう知らない!」と思ってしまうのは当然ですが、職員が感情的になると状況が悪化してしまいます。

むしろ、「じゃあ今日はやめておきましょう」と冷静に対応することで、利用者に安心感を与えることもできます。

 

理不尽な要求に振り回されるのではなく、自分たちが主導権を持って状況をコントロールすることが重要です。

 

 

 

入浴拒否の背景には何があるのか?

 

入浴を拒否する利用者の背景には、さまざまな理由が隠れていることがあります。

 

例えば、認知症による混乱や、不安感、羞恥心、過去のトラウマなどが原因となっている場合があります。

そのため、ただ「お風呂に入ってください」と説得するだけでは解決しないことも多いのです。

 

利用者の気持ちに寄り添いながら、その拒否の原因を探る努力をすることで、適切な対応が見えてくることもあります。

しかし、あまりに理不尽な態度が続く場合は、職員全体での話し合いや、家族との連携が必要になります。

 

 

 

家族の協力が鍵になることも

 

理不尽な利用者の対応に困った場合、家族の協力を得ることが効果的な場合があります。

「自分の親がこんな態度を取っている」と知った家族が、利用者に対して説得を試みることで、態度が改善されることもあります。

 

ただし、家族も利用者と同じく理不尽な態度を取ることがあるため、一筋縄ではいかないこともあります。

それでも、利用者を取り巻く関係者全員で協力し合う姿勢が、問題解決の鍵となるでしょう。

 

 

 

まとめ

 

介護の現場では、利用者からの理不尽な発言や要求に振り回されることが日常茶飯事です。

 

しかし、介護職員は全てを抱え込む必要はありません。

理不尽な要求を受け流し、協力的な利用者から優先的に対応することは、合理的で効率的な選択肢です。

 

「なんでこんな人のために」と思うことがあっても、同僚と支え合いながら、自分たちの負担を減らしていきましょう。

 

それにしても、「1万円持ってこい」と言われた時は、さすがに笑ってしまいました。

そんな利用者の発言も笑い飛ばせるくらいの余裕を持ちながら、日々の仕事を乗り越えていきたいですね!