ケアマネ 何件 担当

介護福祉士 資格証

 

こんにちは、介護福祉士みきこです。

 

ケアマネジャー(以下ケアマネ)の業務は、単なる書類仕事だけではなく、利用者やその家族との対話、モニタリング、サービス調整、さらには突発的な問題対応まで多岐にわたります。

一人のケアマネが何件まで担当できるのか、というのは永遠のテーマのように感じますが、現場の声から見えてくる結論は「無理のない範囲で30件程度が妥当」だと言えそうです。

 

40件以上の担当を抱えると、業務量が急激に増え、結果的に利用者にもケアマネ自身にも負担がかかることが現実的にわかっています。

この文章では、ケアマネが何件まで担当するのが適正なのかを、現場の実態と私自身の知り合いの情報から掘り下げていきます。

 

ケアマネの業務内容とは

 

ケアマネの仕事は、表面的にはケアプラン作成やモニタリング、記録作業といった「書類中心」の仕事に見えるかもしれません。

しかし、実際にはそれ以上に「人」と関わる仕事が多いです。

 

例えば、利用者や家族からの電話相談は日常茶飯事で、時には1時間以上の長電話が続くこともあります。

また、サービス提供事業者との調整や突発的な問題解決も頻繁に発生します。

その上、担当者会議の開催、医療機関との連携など、業務内容は多岐にわたります。

 

「ケアプランを書くだけ」と思われがちですが、その裏には膨大な対人援助と調整業務が潜んでいるのです。

 

 

 

30件が「無難」とされる理由

 

一般的に、ケアマネの適正な担当件数は30件程度と言われています。

私が働く事業所でも、この基準を守るように頑張っているケアマネがいます。

 

理由は簡単で、これ以上の件数を抱えると業務の質が低下し、利用者に迷惑をかけるリスクが高まるからだそうです。

 

また、ケアマネ自身も心身ともに疲弊し、長く続けられなくなるケースが多いです。

実際に40件以上を抱えると、時間内での業務処理はほぼ不可能で、サービス残業や家での記録作業が常態化します。

それが積み重なると、健康や家族との時間に悪影響が出るのは避けられません。

 

 

 

40件を超えたらどうなるのか?

 

「40件を超えると無理ゲーだ」という声をよく聞きますが、まさにその通りです。

私の知り合いもかつて46件を担当していた時期がありましたが、正直「生きた心地がしない」と言っていました。

モニタリングと記録作業だけで手一杯になり、支援経過の文章も誤字脱字が目立ち、利用者に対するサービスの質が下がってしまったと反省しているようです。

 

また、担当者会議やプラン変更が重なる月は、一日中訪問や会議に追われ、帰宅後に記録を書き続ける日々だそうです。

「家に帰ると仕事のことを考えたくない」と思いつつも、締め切りが迫ると夜遅くまでパソコンに向かわざるを状況が続いたそうです。

 

 

 

管理者の立場でも40件は異常

 

管理者業務を兼任しながら40件以上を担当するのは、はっきり言って無理があります。

管理者はケアマネ業務だけでなく、事業所の運営や職員のサポート、法人内の会議出席、研修の実施など多岐にわたる業務を抱えています。

 

私の同僚の中には、45件を担当しながら管理者業務もこなしていた人がいましたが、常に頭痛を抱え、最後には身体を壊してしまいました。

ケアマネの仕事はチームで分担すべきであり、管理者が無理をして全てを背負い込むのは避けるべきだと痛感しました。

 

 

 

システム化が助けになる場合もある

 

最近では、ケアマネ業務を効率化するためのシステム導入が進んでいます。

例えば、訪問記録をタブレットで入力し、その場で保存できる仕組みや、モニタリング報告書を自動生成する機能などがあります。

知人もこれらのツールを活用するようになり、以前よりは業務がスムーズになりました。

 

ただし、これらのシステムがあっても根本的な業務量の多さは変わらず、結局のところ、担当件数を適正に保つことが最も重要だと感じています。

 

 

 

厚労省の制度にも課題がある

 

ケアマネの業務負担を軽減するためには、厚生労働省の制度自体にも改善が必要。

例えば、モニタリングの頻度や記録の形式を見直すだけでも、業務負担は大幅に軽減されるはずです。

また、利用者対ケアマネの比率が実態に合っていない現状も問題です。

高齢化社会が進む中で、現行の基準は時代遅れと言わざるを得ません。

制度変更は簡単ではありませんが、現場の声をしっかりと反映した改革が求められます。

 

 

 

担当件数が多いと家族との時間が失われる

 

担当件数が多いと、仕事に追われるあまり、家族との時間や自分の趣味に使う時間が犠牲になります。

仕事に追われて子どもと過ごす時間が減り、「父親として何をしているんだろう」と自己嫌悪に陥ったことがあったようです。

 

また、休日でも緊急連絡が入ることが多く、心が休まる時間がほとんど無かったとのこと。

家族を大切にしながら働き続けるためには、担当件数を調整し、無理のない働き方をすることが必要だと感じます。

 

 

 

働き方改革はケアマネの未来を救えるか

 

昨今、働き方改革が叫ばれる中で、ケアマネの働き方も見直されつつあります。

しかし、まだまだ改革の進み具合は遅く、現場の負担が軽減されたとは言い難い状況です。

 

適正な件数を守るための制度設計や、ケアマネが安心して仕事に集中できる環境作りが急務です。

私たち介護の現場で携わっている人以外の方も声を上げていく必要がありますし、同時に一人ひとりが自分の働き方を見直す機会を持つことが重要です。

 

 

 

まとめ

 

ケアマネの適正な担当件数は30件程度が目安ですが、現場ではそれを超えることが常態化しているケースが多いです。

40件を超えると心身の負担が大きくなり、仕事の質も低下してしまいます。

「どんなに頑張っても終わらない」というストレスから自律神経を壊したり、家族との関係に悪影響を及ぼしたりするケースも少なくありません。

業務負担を軽減するためのシステム導入や制度改革が求められますが、まずは自分自身のキャパシティを見極め、無理のない範囲で働くことが大切です。

 

「ケアマネは誰かを支える仕事」ですが、まずは自分を大切にすることを忘れないでください。

愚痴を吐き出しながら、仲間と支え合い、一歩ずつ前に進んでいきましょう。